国際陸連前会長息子ら永久追放 ドーピング隠蔽、恐喝で

[ 2016年1月7日 23:44 ]

 国際陸連の倫理委員会は7日、ロシア選手のドーピング隠蔽や恐喝に関わったとして、ディアク前会長(セネガル)の息子で国際陸連のコンサルタントだったパパマッサタ・ディアク氏、ロシア陸連のバラフニチョフ前会長と元コーチのメルニコフ氏に永久追放処分を科すことを決めた、と発表した。国際陸連の反ドーピング部門責任者だったドレ氏は5年間の資格停止とした。

 ロシア陸上界の組織的なドーピング問題を受け、倫理委は昨年12月に4人の聴聞会を開始。シカゴ・マラソン女子3連覇などの記録を取り消されたリリア・ショブホワ選手のドーピング違反隠しに関与したとして、倫理規定違反があったと認定した。同選手は2012年ロンドン五輪に出場するため計45万ユーロ(約5800万円)の賄賂を支払ったと証言している。

 P・ディアク氏とバラフニチョフ前会長は2万5千ドル(約300万円)、メルニコフ氏は1万5千ドル(約180万円)の罰金処分も科された。

 国際陸連のコー会長は倫理委の決定を「スポーツ界の不正や汚職が許されないことを強く示した」と歓迎した。ディアク前会長も収賄容疑などでフランス司法当局の捜査を受けている状況を踏まえ、同司法当局や世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会と協力して問題の全容解明に努める姿勢も強調した。

 ロシア陸連は国際陸連から無期限の資格停止処分を科され、同国の陸上選手が8月のリオデジャネイロ五輪に出場できない可能性が出ている。(共同)

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2016年1月7日のニュース