彩香 “ストップ・ザ・海外勢”!日本人最上位の意地

[ 2016年1月2日 05:30 ]

新年の目標を書いた色紙を掲げる渡辺

 ゴルフの国内ツアーは男子がSMBCシンガポール・オープン(1月28日開幕、シンガポール)を皮切りに海外開催を含め26試合、女子はダイキン・オーキッド・レディース(3月3日開幕、沖縄・琉球GC)から38試合が開催される。女子は昨季賞金ランク上位5人を海外勢に占拠され、メジャー6戦連続で日本勢の優勝がない。同ランク日本人最上位だった渡辺彩香(22=ユピテル)には“ストップ・ザ・海外勢”の期待が懸かる。

 2016年、屈辱の記録を止める。新シーズンの目標を聞かれた渡辺はきっぱりと言い切った。

 「メジャーで優勝すること。昨季は外国勢に負けて悔しい思いをした。何とかしなくちゃという思いがある」。女子のメジャーは14年日本女子プロ選手権の鈴木愛を最後に、6戦連続で日本人の優勝がない。昨季はメジャーが4試合になって初めて全タイトルを海外勢に奪われた。賞金ランクでもトップ5を海外勢が占めた。渡辺は全米女子オープンの出場権につながる賞金ランク5位以内を目標に掲げていたものの、30万円足らずの差で6位に甘んじた。それだけに悔しさも大きい。

 今季こその思いを胸に、オフは課題の克服に努める。昨季の部門別ランクではドライビングディスタンスが1位、平均ストロークとパーオン率が8位、平均パット数が12位、平均バーディー数が5位。ほとんどの部門で上位に顔を出している。しかしリカバリー率だけが50位と突出して低い。

 そこで昨年、小技を武器に米ツアー3勝を挙げた丸山茂樹に弟子入りした。既に数回指導を受けており、今月は丸山の自宅がある米ロサンゼルスで10日ほど合宿を張り徹底的にアプローチ練習に取り組む。「丸山さんは海外でも活躍されていて経験豊富。いろいろ教えてもらっているのでオフはそこを強化したい。米国では目の前で見て(丸山の技術を)吸収したい」と貪欲に話した。

 “師匠”の丸山が日本代表ヘッドコーチを務めるリオデジャネイロ五輪にも「国を背負うことに魅力を感じる。目指したい」と意欲を示す。五輪の開催コースはリンクスで強い風の中でボールをコントロールする技術が求められるが「アイアンのライン出しのショットもレベルアップさせたい」と大舞台を意識した練習にも着手している。ツアーの主役の一人となった渡辺。2016年にさらなる飛躍を遂げる。

 ◆渡辺 彩香(わたなべ・あやか)1993年(平5)9月19日、静岡県出身の22歳。10歳でゴルフを始める。埼玉栄高卒。12年7月プロテスト合格。14年アクサ・レディースで初優勝。15年はヤマハ・レディース?城、樋口久子Pontaレディースで優勝。1メートル72、65キロ。

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2016年1月2日のニュース