ボウリング 五輪想定国際大会で仮設スタンド床板抜け落ち2人ケガ

[ 2015年7月13日 06:49 ]

 20年東京五輪の追加種目の候補に挙がるボウリングで、まさかの事故が起きた。12日、千葉・幕張メッセで行われた国際大会「ワールド・オープン」で、仮設スタンドの床板が抜け落ちて高さ約1・5メートルから観客の男性2人が落下、救急車で病院に搬送された。検査の結果、2人とも腕の打撲などで軽傷だったが、競技開始が約2時間遅れたため混合ダブルスが実施されないなど、大会運営は混乱した。

 今大会は五輪採用を想定し、競技用の特設レーンを設置、レーン後方と左右に観客席を設けた。世界連盟のドーンバーガー会長が来日する中、事故が起きたのは混合ダブルスの練習投球が行われていた午前8時半過ぎ。事故後、全ての観客は一時、会場から退出。仮設スタンドの椅子を床に下ろし、スタンドを立ち入り禁止にして競技を始めた。スタンドが使えなくなったため立ち見を強いられた観客もおり、主催者は指定席券1500円の払い戻しにも応じた。

 負傷した2人は病院から会場に戻り、競技を観戦。男子で日本勢最高の2位に入ったプロの山本勲(33)は「正式種目に向けて、プロボウラーとしても全力でやっていきたい」と懸命にアピールしたものの、競技外で注目を浴びる形になった。

 全日本協会によると仮設スタンドの設営は外部業者が請け負ったが、8月の東京五輪・パラリンピック組織委員会のヒアリングを前に、まさかのアクシデント。追加種目入りへ、痛恨の“ガター”にならなければいいのだが…。 

 ▼東京五輪の追加種目 6月22日の1次選考を通過したのはボウリングの他、野球・ソフトボール、空手、スカッシュ、ローラースポーツ、スポーツクライミング、武術、サーフィン。組織委員会は8団体に質問状を送付し、8月7、8日にヒアリングを実施。追加種目検討会議で絞り込み、9月末までに国際オリンピック委員会(IOC)に追加種目を提案する。正式決定には来年8月のIOC総会での承認が必要だが、提案した時点で事実上の決定になる可能性が高い。

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2015年7月13日のニュース