立正大・東京学芸大合同が初代女王 大学7人制女子交流大会開催

[ 2014年11月17日 13:35 ]

突進する立正大・東京学芸大合同の桑井

 ラグビー女子初の大学カテゴリー大会「大学女子7人制ラグビー交流大会」が15、16日に大阪府茨木市の追手門学院大グラウンドで開催された。ホームの追手門学院大に加え、立正大・東京学芸大合同チーム、関西のクラブチームなどで活動する大学生が集った関西選抜、福岡大や九産大勢を軸とした九州選抜が参加。7分ハーフ、2回戦総当たりのリーグ戦形式で争われ、全勝の立正大・東京学芸大合同が初代女王の座についた。

 7人制ラグビーは16年リオデジャネイロ五輪から正式種目となり、その先には20年東京五輪が待つ。だが、日本代表強化の要となるべき国内大会はまだ少なく、大学カテゴリーの大会は一つもなかった。日本ラグビー協会女子副委員長の萩本光威氏(55)は、7人制女子の現状を口にする。

 「今年のアジア大会で日本代表は銀メダルを獲ったが、世界と渡り合っている中国には予選、決勝と2連敗した。いま一つカラを破れない。高校生以下は徐々にレベルアップでき、競技人口が増えてきているが、大学、クラブチームへと普及・育成システムがつながっていないのが問題点だ」

 大学生選手の競技力を向上するとともに、その下のジュニア世代の“あこがれ”になるような大会を――。理想を掲げ、プロデュースに動いたのが、トライゲッターとして日本代表で活躍した大畑大介氏(39)だった。現在は追手門学院大で客員特別教授の職にあり、昨年に同大学に発足した女子ラグビー部でゼネラルマネジャーを務める。

 「女子には可能性があるし、その可能性を広げたい。頑張っている子たちがもっと頑張れる目標を作ってあげたいと現役時代から考えてきた」

 会場には大畑氏が奔走して獲得した協賛企業、「牛乳石鹸」「自由が丘ヒルズアベニュー」「うな源」のブースが立った。準備期間は短く、他大会との兼ね合いもあって日体大や流通経大といった女子の強豪を呼べなかったが、「まず、やってみることが大事だった。この大会を開催できたことが女子ラグビー界の大きな一歩だと思っています」と力強く語った。

◇最終順位◇
順 位 チーム=ポイント(勝敗)
(1)立正大・東京学芸大合同=30(6勝)
(2)九州選抜=15(3勝3敗)
(3)追手門学院大=12(3勝3敗)
(4)関西選抜=0(6敗)

◇表彰選手◇
MVP
谷口 令子(立正大・東京学芸大合同)
ベスト7
桑井 亜乃(立正大・東京学芸大合同)
斎藤 聖奈(関西選抜)
山中 美緒(立正大・東京学芸大合同)
加藤あかり(九州選抜)
小出 深冬(立正大・東京学芸大合同)
大島 千佳(追手門学院大)
谷口 令子(立正大・東京学芸大合同)

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