平本 妄想パワーさく裂!猛追3位 Vコメントすでに脳裏に

[ 2014年10月26日 05:30 ]

1番、ティーショットを放つ平本穏

男子ゴルフツアー ブリヂストン・オープン第3日

(10月25日 千葉県千葉市 袖ケ浦カンツリークラブ袖ケ浦コース=7119ヤード、パー71)
 プロ8年目の平本穏(やすき、28=アイディオー)が“妄想パワー”で初優勝を射程に捉えた。テレビに映るほどスコアを伸ばす自身をイメージし、5バーディー、1ボギーの67、通算8アンダーで首位と4打差の3位に浮上した。最終日は優勝インタビューのシーンを脳裏に浮かべて勝ちにいく。69で回った小田孔明(36=フリー)が通算12アンダーに伸ばしトップを守った。
【第3R成績】

 頭に描いた姿が現実となった。前半で4つ伸ばし、首位との差を縮めた平本は13番をプレー中、自らにレンズを向けるテレビカメラを確認。「テレビに映る一流プロを自分に置き換えて妄想してたので、これこれ!と思いましたよ」。気分上々で5メートルのバーディーパットを沈めて5つ目のバーディー。今大会の平均パットは全体1位の1・60。パターを武器にスコアを伸ばし3位浮上だ。

 研修生時代は地元・東広島の賀茂CCで竹谷と同僚だった。苦労をしてきた6歳上の先輩が6月の日本ツアー選手権で初優勝。「我慢していればいいことあるよ」と掛けられた言葉が、いつも胸に刻まれている。

 11年に結婚し2DKのマンションに2歳の長男と家族3人住まい。クラブを家に置けないほど手狭になり、愛実夫人(26)に「優勝したら広い所に引っ越そう」と約束した。「妄想だけは一流」という28歳には初勝利の姿も描かれており、優勝インタビューで「優勝争いは体に悪いね」と言うのが夢だ。「妄想だけでは駄目なので、自分の力量と相談しながらやります」。穏やかな人にという意味で両親からもらった「穏」の名前だが、「隠」と間違えられることもしばしば。主役の陰に隠れた日々と決別するチャンスが来た。

 ◆平本 穏(ひらもと・やすき)1986年(昭61)5月11日、広島県東広島市出身の28歳。父の影響で10歳でゴルフを始め、瀬戸内高から名古屋商科大に進学。過去最高は今年8月のダンロップ・スリクソン福島オープンの15位。賞金ランクは95位。ツアー出場権を懸けた昨年の最終予選会21位。1メートル72、60キロ。得意クラブはAWとパター。

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