9・8早朝決定!太田、東京五輪招致へ「人生懸ける」

[ 2013年8月29日 06:00 ]

IOC総会での最終プレゼンテーションのため、ブエノスアイレスへ出発する太田と佐藤

 太田が人生を懸ける大一番へと旅立った。20年夏季五輪の開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会に出席するため、フェンシングの太田雄貴(27=森永製菓)が、パラリンピック陸上女子の佐藤真海(31=サントリーホールディングス)と28日、成田からブエノスアイレスに向けて出発した。両選手は9月7日にアスリート代表として東京招致委員会の最終プレゼンテーターを務める。

 5月と7月にもプレゼンを務め、好評だった太田は今回が3度目の大役となる。出発前に取材に応じ、「(団体銀メダルを獲得した)昨年のロンドン五輪と同様、試合に挑む気持ちで興奮している」と気合十分。熱意に満ちた表情で「今から7年後、中高生たちの夢の舞台をセットアップするのが先輩としての僕の仕事。自分の人生を懸けるつもりでプレゼンテーションに臨みたい」と続けた。使命の大きさは分かっている。

 五輪2大会連続の銀メダリストでフェンシング界の第一人者として日本のアマチュアスポーツをけん引してきた27歳は、東京五輪の意義にも言及。「東京はすでに成熟都市で、もう経済発展のためではない。今の世の中は自殺者数も多いし“心の闇”が凄く大きい。そんな人たちにとって、スポーツは生きる活力になる。(五輪は)心を支える場になる」と訴えた。

 また、宮城県気仙沼市出身の佐藤は、パラリンピックとともに震災復興への思いを訴える予定で、「入念に準備して、自信を持ち、胸を張ってその場に立ちたい」と決意を語った。開催都市は日本時間8日早朝に決定。2人は最後までアピールを続ける。

 ▽開催都市の決定方法 9月7日にブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会の無記名投票で決まる。委員は現在104人。ロゲ会長と候補都市の国の委員(日本1、スペイン3、トルコ1)は投票に参加しない。1回目で過半数を得る都市が出ない場合は、最少得票の都市を除外して2回目を実施。この際、落選都市の国の委員は投票に参加できる。

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2013年8月29日のニュース