パー4で1オン!松山 怪物チャージで3差9位浮上

[ 2013年7月6日 06:00 ]

5番、イーグルパットを外しガックリの松山は人文字で「入」

スポニチ後援男子ゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第2日

(7月5日 北海道千歳市 ザ・ノースカントリーゴルフクラブ=7096ヤード、パー72)
 47位から出た松山英樹(21=東北福祉大)は、7バーディー、2ボギーの67をマーク。通算6アンダーに伸ばし首位と3打差の9位に浮上した。315ヤードの5番パー4は果敢に攻めてワンオンに成功。中盤には進行が遅れて競技委員から注意を受けたが、動じることなく終盤に伸ばして今季3勝目を視界に捉えた。藤田寛之(44=葛城GC)は71で回り、通算9アンダーで首位を守った。

 狙いは315ヤード先のグリーンだ。5番パー4は距離が短い分、池が絡みグリーン左に茂みがある。松山はリスク承知で1Wを振り抜いた。打った瞬間に右手を離したが、「ゴー!」と叫んだ気合も乗り移ってピン右5メートルに着弾。イーグルトライはカップ手前で左に曲がり天を仰いだものの、きっちりとバーディーを奪った。この日の1オン成功は6人だけで、バーディーを奪ったのは松山を含めて4人。それでも、「結果はまあまあいいんですけど自分の感触とは違った」と淡々と語るところが、怪物らしかった。

 67の好スコアながら本人に満足感はない。11番は1Wを池に入れてピンチを迎えたが、15メートル以上のパーパットをねじ込んでのセーブ。「うれしかったけど、たまたま入った感じ」。ただ、生命線のパットが復調したのは大きい。平均パットは前日1・77の59位から1・50で5位まで改善された。「後半の終わりはいい感じだった」。終盤の3ホールで2つのバーディーで首位と3打差とし、反撃態勢は整った。

 実は競技委員もあきれる強心臓ぶりを見せていた。13番では前の組と2ホールも開いた。松山の組はペースを上げるように注意を受けた。並の新人なら慌ててリズムを乱すところ。だが、次の14番でバーディー。15番のティーショットを打った後は片山と談笑しながらフェアウエーを闊歩(かっぽ)した。タイムテーブル内でプレーしていたためペナルティーにはならなかったが、時間を気にするそぶりもない姿に競技委員も苦笑いを浮かべるしかなかった。

 ホールアウト後は2位に浮上した片山から松山は「最終日一緒に回ろうと言われた」という。第2ラウンドに順位を上げた試合は今季3度で、うち2度優勝している。単独4位以内に入れば、史上最速の9試合で獲得賞金が1億円を超えるが、目標はもちろんその先。「あしたは優勝を狙える位置で終われることが大事」。北の大地でVパターンに突入した男の勢いは止まらない。

 ≪Vパターン乗った≫松山は今季、日本ツアー7試合中、3試合で2日目に順位を上げており、つるやオープン(初日38位→2日目2位)とダイヤモンド・カップ(27位→6位)で優勝。中日クラウンズは2位(10位→1位)。

 ≪4位以内なら1億円突破≫松山は今大会で単独4位以内に入れば生涯獲得賞金1億円を突破する。21歳132日での達成となり4番目の年少達成となる。

 ▼47位・丸山茂樹 手が腫れてきて苦しかったけど、しょうがない。あと2日何とか頑張りたい。(セガサミーホールディングス所属のホストプロは今季初戦で予選通過)

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2013年7月6日のニュース