リシキ4大大会初の決勝進出「ここで勝つこと夢見ていた」

[ 2013年7月6日 06:00 ]

女子シングルス準決勝でアグニエシュカ・ラドワンスカを破り、喜ぶザビーネ・リシキ

ウィンブルドン選手権第10日

(7月4日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 女子シングルス準決勝で第23シードの23歳、ザビーネ・リシキ(ドイツ)が昨年準優勝の第4シード、アグニエシュカ・ラドワンスカ(24=ポーランド)を6―4、2―6、9―7で破り、4大大会初の決勝進出を果たした。07年大会で準優勝した第15シードの28歳、マリオン・バルトリ(フランス)と6日の決勝でともに4大大会初制覇を懸けて対戦する。

 4回戦で第1シードのS・ウィリアムズ(米国)に打ち勝った攻撃的テニスで、今度は堅実で冷静な第4シードを破った。喜怒哀楽を出して戦ったリシキが得意の芝の舞台で、ポーカーフェースを貫いたラドワンスカに競り勝ち、「全てのポイントに全力を尽くした。心の底から戦った」とはじけるような笑みを浮かべた。

 最速で時速196キロを上回る男子並みのサーブを繰り出し、力強いフォアにドロップショットを織り交ぜて揺さぶった。第1セットを先取したが、過度の積極性がミスにつながった第2セットはサービスゲームを一度もキープできずに落とし、最終セットも3ゲーム連続で失った。そんな苦境でも攻め続けた。ラドワンスカの5倍近い46本の凡ミスを数えたが、3倍近い60本のウイナー(決定打)でねじ伏せた。

 感情豊かで若さあふれるプレーがファンの心をつかみ、試合のたびに声援が増している。「初めてここに来た時にウィンブルドンと恋に落ちた。いつもここで勝つことを夢見ていた」。テニスの聖地と相思相愛になった23歳の挑戦者が、ドイツ勢でグラフ以来14年ぶりに決勝の舞台に立つ。

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2013年7月6日のニュース