遼 ヒメネス流“エア長尺パット”好感触!

[ 2011年9月15日 06:00 ]

プロアマ戦でシャフトを胸とパターヘッドの間に挟んで、パッティングを確認する石川

 石川遼(19=パナソニック)が難グリーン攻略に向けて新たな練習を取り入れた。ANAオープンは15日に北海道・札幌GC輪厚コースで開幕する。14日にはプロアマ戦が行われ、石川は米ツアーなどで活躍するミゲル・アンヘル・ヒメネス(47=スペイン)の練習法をまねた“エア長尺パット”を導入。コース攻略の鍵に掲げるパッティングの調整に余念がなかった。

 さあて、お立ち会い。取りいだしたるは何の変哲もない1本のシャフト。本当なら地面においてアドレスの向きを確認したり、地面に挿してスイング軌道の確認に使うものだ。ところが、一端をパターのヘッドに乗せ、もう一端をまるでつっかえ棒のように胸に当てれば、あ~ら不思議。何ともスムーズなストローク。立派なパット練習器具に早変わりだ。

 元ネタは米ツアーで見かけたヒメネスの練習。こうすると、肩と腕とパターが連動して振り子のように動いて、手先の余計な操作が抑えられる。「ふと思い出してやってみたら予想以上に肩でストロークする意識づけができた」。2年前のこの大会では中尺パターをストローク矯正に使ったこともあった。「その延長線上というか、シャフト1本で代用できる」

 長尺でないのに長尺を振っている感覚。“エアギター”ならぬ“エア長尺パター”だ。最近ではフィル・ミケルソンまで使い始め、世界的なブームとなりつつある中長尺パターと同じ効用を普通のパターで実感することができるわけだ。

 「オーガスタのグリーンを小さくしたといっても過言ではないほど難しい」と起伏の多さや傾斜の強さに手を焼いてきた今大会のグリーン。石川はプロアマ戦のプレー中だけでなく、ラウンド後も“エア長尺”でのストロークを繰り返した。

 それだけではない。ショットでも左への引っかけを防止するため「右手首の角度をなるべく保ってスイングできるように」と手首のリリースを遅らせて、藤田寛之のようにクラブを高い位置に収めるハイフィニッシュの素振りを取り入れて仕上がりは上々。「状態は凄くいい。試合に向けていい準備ができた」と今季初優勝に向けて準備にぬかりはない様子だった。

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2011年9月15日のニュース