ぶざまな白鵬をバッサリ!親方「恥ずかしい」

[ 2010年1月23日 06:00 ]

魁皇に押し出しで敗れる白鵬

 【初場所13日目】2日連続の横綱のぶざまな姿に、この日も館内に座布団が舞った。

 白鵬は魁皇の右上手を恐れず不用意に左肩から当たり、強烈な右の小手投げでバランスを崩した。土俵際で必死に踏みとどまったが、体勢を立て直す前に土俵下まで押し出された。過去22勝4敗で、06年春場所で負けたのを最後に17連勝中だった相手にまさかの完敗だった。
 昨年は全6場所でわずか4敗のみと史上最多の86勝を記録したが、今年は早くも3敗目。2連敗と1場所3敗は08年夏場所以来10場所ぶりだ。白鵬は「(左腕を魁皇にとらえられることは)予想してたけど…」と歯切れが悪く、体がついていかなかったのか?との問いに「そんなところ」とぶ然とした表情を浮かべた。
 場所前の最後の出稽古で右前腕部を打撲。7日目の把瑠都戦で敗れた際は左すねと左大腿部を強打した。いずれも大きな故障ではないが、大記録を打ち立てた昨年からの疲れがとれず、集中力欠如がケガにつながった感は否めない。指導する熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)は「ボーッとして集中力がない感じ。大横綱になろうと思うなら、こんなのは恥ずかしいことだ」と切り捨て、武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)も「こんな形で崩れるとは。精神的なものかも。怖がっているというか、迷っている」と話した。
 3敗目を喫し、自力優勝の可能性が消えた。残り2日間勝っても、朝青龍が14日目に勝った時点で連覇が消滅する。横綱は「優勝はまだ分からない。最後までやりきりますよ」と強がったが、あちこちにテーピングを施した姿に逆転劇を予感させるものはなかった。

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2010年1月23日のニュース