手がつけられないカナダ、米国勢…上村は要警戒だ

[ 2010年1月23日 14:47 ]

フリースタイルスキーのW杯女子モーグル第6戦で優勝した、カナダのジェニファー・ハイルのエア=16日

 フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)女子モーグルで波に乗れなかった上村愛子(北野建設)と対照的に、トリノ冬季五輪女王のジェニファー・ハイル(カナダ)が8日の第3戦から4連勝と勢いに乗った。

 昨年12月の開幕2連戦は精彩を欠いたが、今年に入り「エンジンがかかってきた」と本領を発揮。4連勝はすべてターン点で1位を記録した。
 上村のお株を奪うような滑りに、日本の高野弥寸志コーチは「上村ほどのカービング技術はないが、上半身が安定して美しく見える。それが高得点につながっているのだろう」と分析した。
 ハイル以外では米国勢の躍進が目立った。14日の第5戦ではヘザー・マクフィーがハイルとともに同点優勝を飾った。ハイルが欠場した21日の第7戦は米国勢が表彰台を独占し、昨季W杯種目別覇者のハナ・カーニーが今季2勝目を挙げた。
 ハイルやカーニーらが確実に成績を残したことに、上村は「五輪シーズンで『この人たちかな』と思った人はすごくいい」と警戒心を強めた。
 五輪で上村は厳しい戦いを強いられるだろう。元日本代表コーチで、ハイルの個人コーチを務めるドミニク・ゴーティエ氏は「実力はハイルと上村が同格で少し抜け出ている。ただ、わずかなミスで上位4、5人は簡単に入れ替わると思う」と激戦を予想した。

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2010年1月23日のニュース