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【橋本マナミ 恍惚のグルメ】小ぶりで濃厚セイコガニ 熟れた女は奥が深い

[ 2018年1月10日 12:00 ]

セイコガニ丼にうっとりの橋本マナミ
Photo By スポニチ

 冬の味覚といえばカニ。東京・銀座で絶品のカニ丼ぶりに出合いました。最高の珍味といわれ、食通が好むズワイガニの雌「セイコガニ」をのせた一品。濃厚で何度もとろけそうになる味わいです。文豪に「海の宝石箱」とも評された奥深さに酔いしれる人が続出しています。

 銀座の中心地・銀座4丁目の交差点から徒歩約3分の「Hinata 銀座 日向」。店頭には「大漁!セイコガニ丼」の看板が立っています。地下のドアを開けると、プレミアムな銘柄の日本酒が飾られた和風の内装の店内。ここは、全国の新鮮な素材をゆったりと楽しめる居酒屋さんです。

 看板メニューの「セイコガニ丼」(1800円)。セイコガニとは、ズワイガニの雌のことです。資源保護のため約2カ月の短期間しか漁ができず、地元以外にはなかなか流通していない貴重なカニ。ちなみに福井県で水揚げされたズワイガニの雄は「越前ガニ」と呼ばれ、「冬の味覚の王様」ともいわれます。セイコガニは「冬の味覚の女王」とも表現され、食通が好むといわれます。多数の食のエッセーがある作家、開高健さんもセイコガニを絶賛、甲羅の中身を「海の宝石箱」にたとえています。

 甲羅にある赤い卵巣の「内子」はとっても濃厚。とろけるような味わいです。カニがおなかに抱いている受精卵の「外子」はプチプチッとしていて、私の好きな食感。セイコガニはこの2種類の卵が特徴です。カニみそと卵を混ぜて食べると、海のおいしさを全部詰めたような味わい。「まさに海の宝石箱や〜」って実感できます。身は味が濃い。雄よりも小ぶりな分、おいしさが凝縮されているともいわれているんです。

 セイコガニのファンは“熟女好き”が多いんですって。外子は時間が経過すると黒みがかってきますが、身は熟成され、うまみと深みが増すそうです。濃厚さが人気の内子も“熟女ガニ”の方が量が多いんです。黒い乳首をいろいろ言う人がいるけれど、熟れた女性は味わい深いんですよ!外子がオレンジ色のフレッシュな方が食感がいいので、“若い子好き”ももちろんたくさんいるそうです。いずれにしても濃厚な味わいの具は酢が強めに効いたご飯とピッタリで通って食べたくなる丼です。

 店長の吉岡裕文さんによると、セイコガニの今年度の漁は昨年末に終わりましたが、北陸の名カニバイヤーが買い付け、系列の「はれや旅館」(福井県坂井市)の水槽で保管していて、数量限定で2月いっぱいをメドに食べられるそうです。

 ランチの定食では「焼きサバ御膳」(1000円)がお薦め。夜は880円で脂ののった新鮮なサバ塩焼きの単品が食べられます。「セイコガニ丼」は昼も夜も食べられて、夜はセイコガニの単品(1500円)があります。これを前菜のように注文する人が多いんです。この時季だけのオンナの魅力を味わいたいですね。

 ≪肉料理も充実≫ほかに夜のメニューでは「マコモダケの黒豚巻き天ぷら」(900円)は新潟産のマコモダケのシャキシャキした食感と黒豚肉のコラボが絶妙。「米沢豚の角煮」(900円)は薄口のしょう油でじっくり煮込んだ豚肉のうまみと甘みがジュワッとジューシーに口の中に広がって人気の一品。肉料理もいろいろ楽しめます。

 ◇Hinata 銀座 日向 サバのへしこ(750円)、日本3大珍味の塩うに(700円)といったお酒に合うメニューも多数。日本酒は「黒龍」「梵」など福井の地酒を中心に全国の銘酒が充実。東京都中央区銀座4の9の15、銀座吉岡屋ビル地下1階。東銀座駅A2出口から徒歩1分、銀座駅A7出口徒歩3分。(電)03(6264)0861。営業は月〜金曜午前11時30分〜午後2時30分、午後5時30分〜同11時。土曜は午後5時30分〜同11時。日曜、祝日定休。

 ※夜の来店で「スポニチ見た」と伝えると福井のお薦めの地酒を1杯プレゼント。期間はセイコガニの提供が終わるまで。

 ◆橋本 マナミ(はしもと・まなみ)1984年(昭59)8月8日、山形県生まれの33歳。BSジャパンの連続ドラマ「命売ります」(土曜後9・00)第1話(13日放送)にゲスト出演。最新写真集「♯びちょびちょ」(講談社)好評販売中。1メートル68、B86・W60・H88。

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