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守備のリーダーは吉田に 長丁場W杯予選、共通理解重要…中田浩二の視点

[ 2016年3月30日 11:15 ]

<日本・シリア>前半、ディフェンスする吉田麻也(左)と長谷部

W杯アジア2次予選E組 日本5―0シリア

(3月29日 埼玉)
 相手があまり強くない2次予選で守備を評価するのは難しいが、落ち着きが出てきた。攻守の切り替えも良くなり、早くつなぎ、サイドバックも高い位置を取れていた。目指すサッカーの6~7割だろう。ハリルホジッチ監督は、攻撃時はボールを奪って素早く攻め、守備は1対1や球際の強さを強調しており、ボールを奪われた時に全体で行けるようになった。

 W杯予選は期間が長く、常に同じメンバーでできるわけではない。バックアップも含めて、全員が共通理解をして戦うことが重要になる。2次予選でいろいろな選手を試しながら戦ってきたのもそういう狙いだろう。守備のリーダーは吉田がいい。経験豊富でリーダーシップもあり、厳しい戦いでチームを引っ張ることもできる。ボランチの長谷部と2人で引っ張ってほしい。問題はサイドバックで、左は長友でいいが、右は内田が復帰できればと思う。W杯予選の難しさも知っているし、ムードメーカーにもなれる。チーム全体を活性化させる力もあり、大きな戦力になる。

 そして、監督の指示に従うだけでなく、応用力も欲しい。「サイドを使え」と言われると簡単にクロスを入れてしまうが、時にはドリブルをするなど変化をつければ相手も対処しにくくなる。ピッチ内で各選手が判断する力を持つことも必要だ。(元日本代表DF)

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2016年3月30日のニュース