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主要大会3連続で米国と決勝 キーマンはドリブルの岩渕&“ラストW杯”澤

[ 2015年7月2日 13:30 ]

ドリブルで攻め込む岩渕(右)(AP)

女子W杯カナダ大会準決勝 日本2―1イングランド

(7月1日 エドモントン)
 1次リーグから無傷の6連勝を飾り、ついに史上2チーム目となるW杯連覇に王手をかけたなでしこジャパン。日本時間6日に行われる決勝戦では、11年W杯ドイツ大会決勝、12年ロンドン五輪決勝に続いて主要大会3連続で米国(FIFAランク2位)との対決となる。かつて代表MFとして2度のW杯に出場した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)に決勝戦を占ってもらった。

 まずは「このカードは巡りあわせがあるのかなというのを感じた」と“因縁の1戦”に思いをはせた小林さん。日本の連覇に向け最後の壁となる米国について「1次リーグでは連携ミスやパスミスも多く、そこまでチームとしての完成度は高くなかった」としながらも「徐々に完成度を上げてきて、決勝トーナメントに入ってからは厳しい試合をしてきたこともあり、集中度が増してきた」と警戒した。

 「ワンバックを入れなくてもいい試合運びができるし、ワンバックを最後に入れて試合を締めることもできる。米国も日本もそんなに世代交代は進んでいないが、だからこそ経験がものをいうし、平均年齢が高めの両チームでの決勝戦という意味では、それだけですごいことだと感じます」という小林さん。決勝戦のキーマンにはオーストラリアとの準々決勝で決勝ゴールを決めたFW岩渕真奈(22=バイエルンM)と6回目のW杯を戦っている“レジェンド”MF澤穂希(36=INAC神戸)を挙げた。

 「岩渕のドリブルが1つ加わることでアクセントになる。イングランド戦でも後半25分に岩渕が入ってから26分、27分と立て続けにチャンスが生まれた。相手が岩渕のスピードに対応できないでいる時間にすぐ結果を出せる、流れを変えられるのが岩渕の良さ。自分で仕掛けて結果をだして欲しい」とかつてのチームメートに期待を寄せると、「もう1人は澤さん。W杯は今大会で最後だと口にしているし、米国でのプレー経験もある。イングランド戦には出場しなかったが、決勝では絶対に出番はあるはず」とラストW杯に臨む澤の強い気持ちと経験に思いを寄せた。

 そして、4年前の決勝で相手の決定機を阻止して日本を救いながらも一発退場となり、優勝の瞬間をピッチで迎えることができなかったDF岩清水梓(28=日テレ)に向けての思いもある。「いわし(岩清水の愛称)が最後までピッチに立って優勝を決め、いわしの笑顔が見たいです」。主要大会3連続で米国との対決となる決勝戦。なでしこに関係するすべての人々の思いを結集して、その日を迎える。

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2015年7月2日のニュース