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隠れV候補だ!若き“赤い悪魔”がスウェーデンに完勝

[ 2014年6月3日 05:30 ]

スウェーデン戦でゴールを決め、ヴィルモッツ監督(右)とハイタッチするベルギー代表MFアザール(AP)

 「赤い悪魔」が勢いに乗ってきた。FIFAランキング12位のベルギー代表が1日、ストックホルムでスウェーデン代表と親善試合を行い、2―0で快勝した。FWロメル・ルカク(21=エバートン)とMFエデン・アザール(23=チェルシー)がそれぞれ1得点。3大会ぶりのW杯出場ながら、若手タレントがひしめくダークホースがブラジルでの大暴れを予感させている。

【ベルギー代表メンバー】

 ベルギーの新星がさらに輝きを増した。前半34分、スウェーデンのミスから相手陣でボールを奪うと、前線に走り込んだルカクに縦パスが渡る。4人に囲まれながらドリブルで前進すると、左足で約25メートル先のゴールネットを揺らした。「スペースがあったので、ゴールを狙った。ハードワークの成果が出ているし、W杯に向けて自信になるよ」。ど派手なピンクのスパイクに負けない、強烈なインパクトを残す一撃を振り返った。

 ベルギーリーグのアンデルレヒトでプロデビューし、09~10年シーズンには15得点で史上最年少の16歳10カ月で得点王に輝いた。当時から才能は評価されていたが、今季はチェルシーからレンタル移籍したエバートンでエース級の活躍を見せ、欧州CL圏内の5位入りに貢献した。先月26日のルクセンブルク戦でもハットトリック。1メートル90、93キロの巨体を感じさせない軽快な足技も持ち味で、本番でも旋風を巻き起こす素質は十分だ。

 後半33分にはアザールが2点目を決め、守っても主将のDFコンパニーを中心とする防御網が機能した。イブラヒモビッチが出場を回避していたとはいえ、スウェーデン相手の完封劇は自信につながる。Aマドリード正GKのクルトワも「無得点に抑えることができて良かった」と語った。

 ウィルモッツ監督も「スウェーデンでの合宿は成功だ。期待した成果を上げられたし、ケガ人も出なかった。選手もハングリーだよ」と手応えを隠さない。選手の平均年齢は約25歳。12年前の02年日韓大会、1次リーグの日本戦で現役だった指揮官が決めたオーバーヘッド弾以上のインパクトを、若き「赤い悪魔」がブラジルで残そうとしている。

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2014年6月3日のニュース