365日 あの頃ヒット曲ランキング 9月

【1994年9月】恋しさと せつなさと 心強さと/下積み長かった篠原涼子 ブレーク!

[ 2011年9月23日 06:00 ]

 ★94年9月ランキング★
1 恋しさと せつなさと 心強さと/篠原涼子 with t.komuro
2 がんばりましょう/SMAP
3 SPY/槇原
4 VIRGIN BEAT/氷室京介
5 マリア/T―BOLAN
6 Hello,my friend/松任谷由実
7 こんなにそばに居るのに/ZARD
8 HEART、NATURAL/CHAGE&ASKA
9 Miss You/今井美樹
10 BOY MEETS GIRL/TRF
注目憧夢~風に向かって~/Be―B
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【恋しさと せつなさと 心強さと/篠原涼子with t.komuro】

 いきなりサビから入る、強烈なインパクトを与えるのに十分な曲だった。CDシングルの売り上げは、名義に小室哲哉の名前があるものの、女性ソロで出したものでは初の200万枚セールスを突破。「恋(いと)しさと せつなさと 心強さと」は、篠原涼子の名前を一気に広めることとなった。

 映画「ストリートファイター2」のテーマ曲としてのタイアップ効果ももちろん見逃せないが、90年代何をやっても大ヒットに結びついた、“プロデューサー”小室哲哉の手腕と眼力はさすが。「東京パフォーマンスドール」(TPD)の一員として、ライブハウスで歌っていた篠原を、自らその目で見てスカウト。プロデュースを申し出て、売りない女の子集団の一人から、一躍シンデレラガールにしてしまった。

 中森明菜に憧れ、子どもの頃から歌手を夢見ていた篠原は、中学1年でプロダクションのオーディションに応募。大好きだった明菜の「スローモーション」を歌って合格し、群馬から東京へ週に1度通ってレッスンを受けていた。高校に入学はしたが、勉強の方には興味がなく、3カ月ほどで中退し上京。寿司店でバイトをし、同じ事務所の女の子と同居するという下積み生活を続けながら、90年にTPDに参加した。

 念願の歌手にはなったが、パッとせず将来に不安を感じていた矢先の91年、フジテレビのバラエティ番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」に出演し、その天然ボケのキャラクターが受け人気者に。歌手として認められる突破口を開いた。

 小室との出会いがなければ、ダブルミリオンヒットも出ていなかっただろうし、その後の女優としての活躍も見られなかったかもしれない。小室とのコンビは3曲、わずか1年強だった。その後も作品をリリースし続けたが、03年を最後に歌手活動からは遠ざかっている。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る