【1995年９月】Ｈｅｌｌｏ，Ａｇａｉｎ／“マイラバ”を広く知らしめた初の１位曲

　★９５年９月ランキング★
１　Ｈｅｌｌｏ，Ａｇａｉｎ～昔からある場所～／ＭＹ　ＬＩＴＴＬＥ　ＬＯＶＥＲ
２　ＬＯＶＥ　ＬＯＶＥ　ＬＯＶＥ／ドリームズ・カム・トゥルー
３　シーソーゲーム～勇敢な恋の歌～／Ｍｒ．Ｃｈｉｌｄｒｅｎ突然／ＦＩＥＬＤ　ＯＦ　ＶＩＥＷ
４　どんないいこと／ＳＭＡＰ
５　突然／ＦＩＥＬＤ　ＯＦ　ＶＩＥＷ
６　空を見なよ／シャ乱Ｑ
７　サヨナラは今もこの胸に居ます／ＺＡＲＤ
８　Ｆｅｅｌ　Ｌｉｋｅ　ｄａｎｃｅ／ｇｌｏｂｅ
９　あなただけを～Ｓｕｍｍｅｒ　Ｈｅａｒｔｂｒｅａｋ／サザンオールスターズ
10　ｋｅｅｐ　ｙｏｕｒｓｅｌｆ　ａｌｉｖｅ／華原朋美
注目Ｉ＆Ｉ／貴水博之
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【Ｈｅｌｌｏ，Ａｇａｉｎ～昔からある場所～／ＭＹ　ＬＩＴＴＬＥ　ＬＯＶＥＲ】

　９０年代前半の音楽シーンを席巻したバンド「Ｍｒ．Ｃｈｉｌｄｒｅｎ」を手掛けた、小林武史プロデューサーが満を持して世に放った男女２人組の「ＭＹ　ＬＩＴＴＬＥ　ＬＯＶＥＲ」。３曲目のシングルにして、“マイラバ”の名前を一躍世間に広めたのがこの曲。ボーカルのＡＫＫＯの透明感のある声が評判となり、オリコンチャートで初の１位を獲得し、ＣＤの売り上げは１８０万枚を突破。今でもカラオケの定番ソングとして、人気は衰えていない。

　日本テレビのドラマ「終わらない夏」の主題歌。少年が恋人と別れ、さらに住んでいたであろう場所からも離れて、新たな一歩を踏み出そうとするシーンを切り取った、ほろ苦さが伝わる詞は、切なく涙を誘う。それでも「自分の限界がどこまでかを知るために　僕は生きているわけじゃない」など、前向きなフレーズ散りばめられ、聴き手も共感を覚える。小林はアルバム「ｓｉｎｇｌｅｓ」の解説の中で「この楽曲が多くのファンに受け入れられたことが、さらにこのユニットの可能性を拡げたのは言うまでもないし、三人の出会いが音楽的により絡み合い始めたのもこの曲だった」としている。

　３人とは小林に、ＡＫＫＯ、そしてギターの藤井謙二。小林は音楽関係者の紹介で知った、国立音大を卒業したばかりのＡＫＫＯと、渡辺美里のサポートメンバーとして活躍していた藤井を組み合わせた。デビュー曲「Ｍａｎ＆Ｗｏｍａｎ」、２曲目の「白いカイト」ともリリースから爆発的に売れたわけではなく、徐々にランキングを上げていったが、「Ｈｅｌｌｏ，Ａｇａｉｎ」のヒットが、この２曲を引っ張り上げたといっても過言ではなく、アルバムの解説の中で「ユニットの可能性を広げた」とつづったのは、その後ヒットを出す環境が整ったという意味でもあった。

　紆余曲折があって、現在ではＡＫＫＯがソロとしてマイラバを名乗って活動している。