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【1974年9月】結婚するって本当ですか/ダ・カーポ タイトル変更でインパクト

[ 2011年9月26日 06:00 ]

3人になった「ダ・カーポ」
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 ★74年9月ランキング★
1 ふれあい/中村雅俊
2 傷だらけのローラ/西城秀樹
3 精霊流し/グレープ
4 ちっぽけな感傷/山口百恵
5 岬めぐり/山本コウタローとウィークエンド
6 追憶/沢田研二
7 結婚するって本当ですか/ダ・カーポ
8 想い出のセレナーデ/天地真理
9 美しい朝が来ます/アグネス・チャン
10 愛ふたたび/野口五郎
注目よろしく哀愁/郷ひろみ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【結婚するって本当ですか/ダ・カーポ】

 榊原まさとしと久保田広子の2人が歌う「結婚するって本当ですか」はダ・カーポ結成10カ月目の6月1日にリリース。29万枚のレコードをセールスを記録した。久保田のさわやかな澄みきった声に、メロディーの優しさが相まった名曲は、男女のフォークグループとして人気を博し、当時解散直後だったトワエ・モ・アの後釜を探していた、レコード会社を満足させるできだった。

 元カレが別れて半年後に別の女性と一緒になるという手紙を受け取った女性の気持ちを歌ったものだが、歌詞の内容が結婚適齢期を迎えた団塊の世代の共感を得たこともヒットの要因だった。

 タイトルは当初「雨上がりの朝」。歌いだしの歌詞から名付けたものだった。が、スタッフが出来上がった曲を聴いてみると、サビの部分の「結婚するって本当ですか」というフレーズにインパクトがあり、タイトルを変更。キャッチフレーズに近いタイトルは、覚えやすく、ラジオのリクエストを多く集めることにつながった。

 第一印象は「なんて頼りのない男」と「なんて勝手な女」だった。

 フォークグループのメンバー募集のポスターを見て音楽教室を訪れた、スーパーで働いていた久保田は、そこで応対した教室主催者の弟、榊原と初めて顔を合わせた。教室に来られる日だけを告げて帰った久保田とそれをたいした反応もなく聞いていた榊原。それほど好印象を抱くはずもない出会いだった。

 それから40年。「マーちゃん」「クボちゃん」と呼び合っていた2人は、出会って10年で結婚し、娘が生まれ、広子の手術などを経て、音大を卒業した娘もダ・カーポに加わった。音楽記号の「最初に戻る」の意味であるダ・カーポ。その名の由来の通り、初心を忘れずに活動は続いている。

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