仏の名優ジャンポール・ベルモンド氏が死去 88歳 「勝手にしやがれ」でスターに

[ 2021年9月7日 08:37 ]

2013年のジャンポール・ベルモンド氏(AP)
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 戦後のフランス映画界を代表する俳優、ジャンポール・ベルモンド氏がパリの自宅で死去。AP通信によれば、家族が弁護士のミシェル・ゴデスト氏を通して6日に発表したもので、88歳だった。死因は明らかにされていない。

 ベルモンド氏は1933年4月9日にパリ郊外で生まれ、父親は有名な彫刻家で母親は画家。16歳まではサッカーやボクシングに熱中したが、やがて演劇の道を歩み始め、1950年代末に始まったフランスの映画運動「ヌーベルバーグ」の担い手として、ジャンリュック・ゴダール監督の「勝手にしやがれ(1960年)」でスター街道を歩み始めた。

 出演作品は80以上。1973年のコメディー「おかしなおかしな大冒険(The Magnificent)」のタイトルから「ル・マニフィック(偉大な人)」とも呼ばれ、訃報を聞いたマクロン仏大統領はSNSで「彼は国の宝だった。彼の姿の中に我々は自分自身を見ていた。今後もずっとル・マニフィックであり続ける」と追悼。長年の友人だった俳優のアラン・ドロン氏(85)は「打ちひしがれている」とショックを隠せなかった。

 ベルモンド氏は1952年に結婚したエロディー夫人との間に3人の子どもを設けたが、1953年に生まれた長女は1993年に火事で死亡。長男のポール・ベルモンド氏(58)はF1のドライバーとして活躍した。1966年に離婚。その後女優のラウラ・アントネッリさん(2015年に73歳で死去)ら3人の女性と“事実婚”状態だったが、正式に再婚したのは2002年で相手は1989年から交際していた元ダンサーのナッティー・ターディベルさん。2008年にはベルモンド氏にとっては4人目の子どもとなる三女が誕生したが、ナッティー夫人とは2008年に離婚していた。

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