八代弥七段 王将戦2次予選の準決勝進出 自身初の挑戦者決定リーグ入りまであと2勝

[ 2021年7月14日 20:20 ]

山崎隆之八段(手前)に勝利し、第71期ALSOK杯王将戦の2次予選準決勝進出を決めた八代弥七段
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 第71期ALSOK杯王将戦(本社主催)の挑戦者を決める2次予選準々決勝が14日、大阪・関西将棋会館であり、八代弥七段(27)が山崎隆之八段(40)に132手で勝利した。次戦、木村一基九段戦に決勝進出がかかり、自身初の挑戦者決定リーグ入りまであと2勝とした。

 戦型は相掛かり。独創的棋風で知られる山崎対策に事前に棋譜並べをしたという。「基本的に読み筋が合わないんだろうなと思って臨んだ」と苦笑い。確かに、後手八代が飛先の歩を切り、右四間飛車へ移動させた直後、山崎は角頭を守る歩を前進させてきた。「楽しむ気持ちを忘れず、指したいと思っていた」。驚きすら読みを深める意欲へと転化して乗り切ったという。

 中盤、自陣へ成り込んできた山崎の馬に金を当てる受けの強手で馬金交換に成功。二転三転した、両者1分将棋の終盤戦を競り勝ち、「はっきり勝ちになったと思った局面は最後の最後までなかった。強い先生との対戦が続く。気持ちを引き締めたい」と意気込みを語った。

 プロ生活が10年目に入ったホープは、例年10~12月開催の竜王戦7番勝負でも挑戦者争いの決定トーナメントベスト8に進出する。次戦の久保利明九段(45)に勝てば、藤井聡太2冠(18)と決勝進出をかけて激突する。

 藤井とは2組優勝を懸けて4月対局し、敗れた。「今はライバルだなんてとても言えないが、対抗として名前の挙がる棋士になっていくことが目標。大きな舞台で指せる機会を増やしていきたい」と再戦への意欲は強い。そのためにもまずは久保戦。振り飛車党の第一人者対策に力を注ぐという。

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2021年7月14日のニュース