神田伯山、ルーツの佐賀をいじる コロナで海外ロケできず「ブラジルの代打です」

[ 2021年2月13日 14:18 ]

講談師の神田伯山
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 講談師・神田伯山(37)が、12日夜放送の日本テレビ系「アナザースカイ2」(金曜後11・00)にゲスト出演し、自身のルーツでもある佐賀・唐津を訪れた。

 ゲストがゆかりのある地を訪れ、人生を振り返るドキュメンタリー番組。伯山は「本当はブラジルに行く予定だったんですよ。僕、実はブラジル3年くらい住んでたんですよ。おやじのあれ(都合)で、小さいころ。2、3歳のころとかに」と裏事情を明かし、「そしたらコロナで(ロケが)飛んで。まさかの代打が佐賀ですよ」といつもの毒気まじりに話した。

 佐賀には講談で何度も来ているが、自身の先祖の墓がある唐津には行ったことがなかったという。「いつか行こう、いつか行こうと中学くらいから思ってたんですけど、場所もちょっと東京からだと遠いですし。こんなに立派なすてきなお寺さんとは思わなかった」。かつて侍だった祖先が眠る、ひときわ大きな墓に花を供えた。

 墓には、10歳の時に急死した父との忘れられないエピソードがあったという。「(祖先が)侍であることを、うちの父親は誇りに思ってたみたいで、『お墓が立派だよ』というのをうれしそうに言っていたのを覚えていますね。『お前も佐賀の唐津に行った時に行くがいい』と。ずっとその約束を守れなかったんですけど、ようやく。感慨深いですね」と実感を込めて話した。

 父の死を機に、少年時代の伯山にはある思いが芽生えたという。「『自分も死んじゃうんだ』って子供時代に思った時に、死んだとしても、何らかの形で残る職業がいいなと思ったんです。死んじゃうけど死んでいない、みたいな。その人がいたから次につながるみたいな、そういう職業がいいなと思った時に、この職業を選んだ」。ラジオで聞いた落語から、故・立川談志さんのファンになり、談志さんが好きだった講談の存在を知ることになったという。24歳で神田松鯉に弟子入りし、昨年2月に36歳で真打に昇進した。

 つながりを重んじるからこそ、講談師になった使命を感じるという。「伝統芸能は何が大事かというと、後世に伝えていかなければいけない」。さらに、「次の世代、下の世代にバトンを渡して、どんなバトンか分からないけど、弟子をちゃんと育てるというところで、ようやく講釈師としての人生をまっとうできるんじゃないかなと生意気ながら思う」とも語った。

 大まじめに語った伯山だったが、MCの今田耕司(54)から「神田伯山さんにとって、佐賀はどんな場所でしょうか?」とおきまりの質問をされると、「ブラジルの代打ですよね」と雰囲気ぶち壊しのコメント。広瀬アリス(26)から「もう!最後まで…」と叱られると、「また行きたいなって思うところでした。なかなかそういうところはないんですけど」とまじめに答えていた。

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2021年2月13日のニュース