ガンダムORIGIN“最終章”公開 安彦総監督「これを見て続きを見たくない人いない」

[ 2018年5月6日 15:34 ]

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星」舞台あいさつに出席した(前列左から)安彦良和総監督、シャア役の声優・池田秀一、デギン役の浦山迅、ギレン役の銀河万丈(後列左から)ドズル役の三宅健太、キシリア役の渡辺明乃、ガルマ役の柿原徹也、谷口理プロデューサー
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 アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星」(総監督安彦良和)の劇場上映記念舞台あいさつが6日、東京・新宿ピカデリーで行われ、安彦氏とシャア・アズナブル役の池田秀一氏ら声優陣が登壇した。

 シリーズ6作目の今作でアニメ化プロジェクトはひとまず完結となるが、安彦氏は「この作品を見て(続きとなる)“本編”が見たくないという人は恐らくいない」と、さらなるアニメ化に意欲を見せた。

 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」は、1979年から放送されて“ファーストガンダム”と呼ばれる「機動戦士ガンダム」(監督富野喜幸、現富野由悠季)に、ストーリーや設定の解釈変更、外伝などを加えて描き直した作品群。“ファースト”にキャラクターデザイン兼アニメーターとして携わった安彦氏が総監督を務めた。

 ただ、ここまで6作でアニメ化されたのは“ファースト”本編の“前史”にあたる外伝のみ。安彦氏は2001年から同タイトルの漫画版で本編に相当する部分も描いており、そのアニメ化を期待する声もある。

 今作のラストシーンに「And,now Gundam begins(ここからガンダムが始まる)」とのメッセージが入ったことに、安彦氏は「僕が“to be continued(続く)”と入れようとしたのをプロデューサーに変えられた。彼の方が過激だった」とニンマリ。製作サイドにも、さらなるアニメ化を望む声があると解釈した。

 「みなさんが(続きが見たいという)ストレスをいろんな場所で出してくれれば、世の中が動くんじゃないかな」と観客に語りかけ、今後のアニメ化実現をファンに委ねた。

 “ファースト”の再映像化をめぐり、安彦氏は「リメイクという形でやれるのは富野氏だけだ」と公言しつつ、自身が富野氏の了承を得て描いてきた「ORIGIN」の映像化に意欲を見せている。“ファースト”で描かれた「ニュータイプ」の概念や思想が、ファンに正しく伝わっていないとの懸念を持っており、富野氏の原作者としての立場を尊重しつつ再アニメ化を模索している。富野氏によるリメイク版に、スタッフで参加する可能性もあるとみられる。

 現時点では“ファースト”のリメイクも「ORIGIN」の新作アニメ化も未定だが「“その時”に僕がどうするかは年齢(70歳)と相談しながら決めたい。ただ、デギン役の浦山迅さんに“その時はお願いします”とお願いし言質を取った」と、冗談めかしながらも意欲的な姿勢を見せた。

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