温泉地の魅力、海外にも…コラボ続々「温泉むすめ」に膨らむ期待

[ 2017年10月19日 11:00 ]

有馬温泉特別観光大使に就任した有馬輪花、有馬楓花の声を担当する本宮佳奈(左)と桑原由気
Photo By スポニチ

 今月1日、神戸市の有馬温泉の特別観光大使に、温泉地をキャラクター化した「温泉むすめ」の有馬輪花、有馬楓花が就任することが発表された。15日には「温泉むすめ」が神戸でイベントを行い、声を担当する声優の本宮佳奈と桑原由気が有馬温泉観光協会から委嘱状を受け取った。

 「温泉むすめ」は、温泉地の活性化を目的とした“地方活性クロスメディアプロジェクト”。日本全国の温泉地をキャラクター化して、漫画やアニメ、ゲームなどの展開を行う。各温泉地に宿る人の姿をした神様がアイドル活動を行うというもので、メインユニットである9人組の「SPRiNGS」を中心に、4月から羽田空港などでイベントを行ってきた。2018年にがスマホゲーム化されることが決まっている。

 今年6月に神戸市のXEBEC HALLで初めての地方イベントを行い、それがきっかけで今回の観光大使就任となった。6月のイベント前日には「SPRiNGS」のメンバーが有馬温泉を訪問し、旅館などで働く人々と交流。今月15日のイベント前日にはメンバーが名物・炭酸せんべいの売り子体験をするなど、温泉地の活性化というプロジェクトの趣旨に沿った活動を行っている。

 その甲斐あってか、有馬温泉観光協会だけではなく、航空会社スカイマークとのコラボレーションも実現。7月に同社の神戸―仙台路線の再就航を記念し、神戸市・有馬温泉がモチーフの有馬輪花、有馬楓花、仙台市・秋保温泉がモチーフの秋保那菜子が応援キャラクターに就任した。11月には仙台市・イーグルスドームで地方イベントを行う。

 イベントで公開収録を行っているWEBラジオ「みみぽか!!」では、タイトルコールで必ず「スポンサーになって一蓮托生!一緒にわっしょい!という企業様の登場にも期待しつつ」という文言が入り、「温泉的に言えば…」の後に続く小芝居が定番となっている。プロジェクトの本格始動から半年。徐々に地方や企業を巻き込むプロジェクトとなりつつある。

 15日のイベントで登壇した有馬温泉観光協会の金井啓修会長は、「外国の方にどこで日本語を覚えたのかを聞くと、ほとんどがアニメと答える。温泉むすめさんの活動を通じて、海外にも日本の温泉地の魅力が伝わるのではないかと期待している」と話した。

 当時のプロデューサーが「ガールズ&パンツァー」の茨城県大洗町など、聖地巡礼で盛り上がる町から影響を受け、「もっとさまざまな地域をアニメで盛り上げたい」と昨年11月に発足。4月、5月は東京で月1の定期イベントのみだったが、6月に神戸イベント、8月に「SPRiNGS」がファーストライブを行うなど、徐々に活動の場を広げている。今後、どれだけの地方や企業を巻き込みつつ、コンテンツとして育っていくのか、活動を重ねるにつれて、期待が膨らんでいく。

続きを表示

この記事のフォト

2017年10月19日のニュース