けもフレ騒動 KADOKAWA側“初言及”製作委員会とヤオヨロズに溝 事態収拾へ協議開始

[ 2017年10月3日 13:50 ]

 人気アニメ「けものフレンズ」の監督降板騒動をめぐり、製作委員会に出資するKADOKAWA専務の井上伸一郎氏(58)が3日、自身のツイッターを更新。騒動に“初言及”した。製作委員会とアニメ制作会社ヤオヨロズ(たつき監督所属)に見解の相違があるとし、事態収拾に向け、ヤオヨロズ側との話し合いに入ったことを明かした。

 たつき監督(ヤオヨロズ所属)が9月25日に自身のツイッターで「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れることになりました。すみません、僕もとても残念です」などとつぶやいたことが騒動の発端。さらに「ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです」と原因がKADOKAWA側にあることを示唆する発言もあり、KADOKAWA側にファンの批判が集まる事態となった。

 「けものフレンズプロジェクト」は27日、公式サイトに声明を発表。「ヤオヨロズ株式会社より8月に入った段階で辞退したい旨の話を受け、制作体制を一から模索することになっているのが現状です」と報告。ヤオヨロズには「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました」と明かし「映像化プロジェクトとしては次回の制作を引き続きお願いしたかったため、情報は事前に共有してほしい旨の正常化を図る申し入れをさせていただきましたが、ヤオヨロズ株式会社からは、その条件は受け入れられないので辞退したい、とのお返事でございました」と経緯を説明した。

 井上専務は「『けものフレンズ』の件につきまして、KADOKAWAは製作委員会の一出資企業にすぎないことから今まで発言を控えていました。私としても『けものフレンズ』におけるたつき監督の功績は大いに認めております」と切り出し「この度の騒動にいたるまでの事態を正確に把握してなかったのは不徳のいたすところです。先週ヤオヨロズのみなさんと2回のミーティングを行う機会を得ました」と報告。

 「その際、製作委員会のご意見とヤオヨロズ様のご意見に大きな溝があることが分かりました。特に『監督降板』の経緯、版権使用についても認識相違があることと、監督のツイッターでのご発言の真意にはそういったことが積み重なったことが原因であるということが分かりました。そこで私としては、ヤオヨロズのみなさんと今後のことについてどうするべきか相談に入ったところです」と事態を収拾するべく、協議に入ったことを明かした。その上で「『けものフレンズ』のファンの皆さまにおかれましては、ご理解のほどよろしくお願いいたします」と呼び掛けた。

 井上専務のツイートを受け、ヤオヨロズ取締役の福原慶匡氏もツイッターで「ファンの皆さまにお伝えすることが遅くなりまして大変申し訳ございませんでした。影響の大きさを鑑みて発表の方法に関して協議しておりました。発表を受けて(KADOKAWA)川上(量生)社長、井上専務が迅速にヒアリングしてくださり、今回の発表に至ったことを感謝しています。この度は皆さまにご心配をお掛けしてしまいました。これから話し合いを始めますので、何卒よろしくお願いします」とした。

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2017年10月3日のニュース