藤井四段に異例の豪華解説陣 歴代7位タイ18連勝に伸ばす

[ 2017年5月19日 05:30 ]

 将棋の最年少プロ棋士・藤井聡太四段(14)が18日、大阪・関西将棋会館で指された加古川青流戦の2回戦で竹内雄悟四段(29)に120手で勝ち、自らが持つプロデビュー後の公式戦連勝記録を18に更新した。

 18連勝は羽生善治3冠(46)らと並ぶ7位。歴代10傑入りに「自分の実力からすれば出来過ぎ」と謙遜した。後手の藤井は竹内の振り飛車に居飛車で対抗。相手の猛攻を受けつつ不意に反撃の一手を指すと、おもむろに上着を脱いだ。最後は鮮やかな逆転勝利を収め「際どいと思ったが、しのげてよかった」と胸をなで下ろした。

 異例の“VIP待遇”だった。インターネットテレビ「AbemaTV」はともに順位戦A級の屋敷伸之(45)、深浦康市(45)両九段を解説者に配して生中継。日本将棋連盟の関係者は「四段同士の対局としては豪華な布陣」と話した。同棋戦は新人王戦と並ぶ若手の登竜門で、2回戦ながら開幕局に抜てき。テレビカメラ15台を含む、60人超の報道陣が殺到した。

 次戦は25日、竜王戦ランキング戦6組の決勝。本戦トーナメント出場権と賞金90万円を争う大一番だ。相手は近藤誠也五段(20)で、通算勝率は全勝の藤井に次ぎ現役2位の・747。藤井は「強敵ですが、本戦出場を目指して頑張ります」と静かに闘志を燃やした。

 《チョコで糖分補給、終盤上着脱ぐ》何を食べたか、どう動いたか。時の人は、対局中の一挙手一投足にもメディアの注目が集まる。この日の対局は午前10時に始まり、持ち時間1時間の短い戦いのため昼食を取ることはなかったが、水が入ったグラスの横には12粒入りのチョコレートの箱。藤井は「数個食べました。対局中の糖分補給は欠かせない」と、はにかみながら答えた。終盤にスーツの上着を脱いだ理由も問われ、苦笑いしつつ「局面が緊迫してくると多少体温も上がる。暑くなってきたので脱ぎました」と丁寧に答えた。

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2017年5月19日のニュース