ワンオク公演で熱中症50人 幕張メッセ悲鳴、21人搬送 9日も開催 

[ 2017年4月9日 05:30 ]

「ONE OK ROCK」のコンサート中に客が熱中症とみられる症状を訴えた幕張メッセで、座り込む女性(中央)ら
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 千葉市美浜区の幕張メッセで8日午後7時40分ごろ、人気ロックバンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック)」のコンサート中に体調不良を訴えて会場外に出る客が相次いだ。

 地元消防によると、約50人が熱中症や過呼吸とみられる症状を訴え、21人が病院に運ばれた。ほとんどは女性だという。足腰の打撲を訴える客もいたが、重症者は確認されていない。千葉西署は状況を詳しく調べている。

 複数の客らによると、公演が中盤に差し掛かった午後7時ごろ、メンバーがステージから客席付近に降りた際、近くで見ようとした客が殺到して転倒した。所属事務所などによると、転倒してケガをした3人を、スタッフが救護室に運び、主催者と相談した上で救急車で搬送した。熱中症のような症状を訴えた50人も、救護室で看護師の手当てを受けたという。

 客の10代の女性は「人が密集して熱気が凄かった。気分が悪くなった人を係員が担架で運んでいた」と話した。20代の女性は「悲鳴が上がり、演奏が中断された。会場の後ろの方が騒ぎになっていた」と疲れた様子だった。コンサートは最後まで行われたという。

 2月から全国ツアー中で、8日は午後6時から幕張メッセの国際展示場で開かれていた。

 「ワンオク」は若者に絶大な人気を誇る4人組バンド。ボーカルのTaka(28)は歌手の森進一(69)、森昌子(58)元夫妻の長男。Takaの高音ボイスと切ない曲調が人気で「今、一番チケットが取りにくいアーティスト」ともいわれている。

 所属事務所などは「常日頃より、警備および救護態勢は万全の状態でお客さまを迎えておりましたが、今後はより一層強化して会場運営を行ってまいります」とコメント。9日も、同所で予定通り公演を行う。

 ▼ONE OK ROCK 2005年に結成の4人組バンド。07年にメジャーデビュー。10年に日本武道館、12年に横浜アリーナ2デイズを即日ソールドアウト。14年には横浜スタジアム2日間計6万人を動員する。日本のロックバンドで屈指のライブパフォーマンスを誇る。欧米やアジアの世界ツアーも成功させている。NTTドコモのCMソングに「Wherever you are」が起用され、若者の人気を不動のものにした。12年公開の映画「るろうに剣心」の主題歌にも。メンバーはTakaのほかギターのToru(28)、ベースのRyota(27)、ドラムスのTomoya(29)。

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