「直虎」新章突入 “おんな城主”誕生で色調一変「明るい冒険譚に」

[ 2017年4月2日 09:20 ]

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主演を務める柴咲コウ(C)NHK
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 女優の柴咲コウ(35)が主演を務めるNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(日曜後8・00)は、2日放送の第13話「城主はつらいよ」から本格的に“新章”に突入する。制作統括の制作統括の岡本幸江チーフプロデューサーが「城主編」の見どころを語った。

 26日放送の前回では、柴咲演じる主人公・次郎法師が井伊家の家督を継承。名を井伊直虎に改め、ついに“おんな城主”が誕生した。これまでは井伊家を率いる者を陰ながら支える“竜宮小僧”に徹したが、度重なる不幸の連続で瀕死の井伊家を救うべく、いよいよ歴史の表舞台で政を執る。

 桶狭間の戦いでは父・直盛(杉本哲太)ら井伊家の中心人物をことごとく失い、さらには今川の罠にかかった直親(三浦春馬)が帰らぬ人となる。追い打ちをかけるような試練の数々に、息の詰まる思いの視聴者も多かったはずだが、「城主編」では色調が一変。岡本氏は「悲しい、悲しい死に別れを経て、ガラッと明るくなります。直虎自身が、とにかくがむしゃらに前に出ないと何も進まない。後ろに控える家臣たちもあんまり頼りにならないので、主人公が前に出る、ポンコツ家臣団を率いた冒険譚と言いますか。まあ失敗もいっぱいしますけど、城主編の冒頭は少し跳ねた話になります」と明かし、「ある種、生まれ変わったんだと思うんです。亀之丞(直親の幼名)として生きるって立ち上がった瞬間に。それは格好いいし、スカッとする。腹に落ちたら、迷わないっていうのかな。『われが、井伊直虎である』と登場するシーンを私はもちろん台本で知っているのですが、格好いいなあと思ってみていました」と“おんな城主”誕生を喜んだ。

 直虎の装いも尼姿からはかま姿、髪型は“おかっぱ”に大きくイメージチェンジする。「全部変えるんですよね。頭巾で髪を全部覆った状態から、頭巾を取って、頭はおかっぱ。馬にまたがって、村々に行かなければならないので、着物の下にはかまをはいているんです。非常にルックス的にも色味も増えて、アクティブに。ちょっと女性っぽいっていうよりはボーイッシュな感じです。ルックスも大きいかもしれないですよね」と解説。“イメチェン”も物語に大きく作用していく。

 身も心も一新した直虎に引っ張られ、消極的な家臣たちにも変化が。「城主編」のキーマンに井伊家の重臣、奥山六左衛門(田中美央)と中野直之(矢本悠馬)の2人を挙げ「ベテランがみんな死んでしまった中、でくのぼうみたいな六左衛門と、キャンキャンわめく子犬みたいな直之がいるんですよね。この2人がポンコツで最初はまったくかみ合わないんですけど、でこぼこコンビが息を合わせて、最後は一緒に歩んでいく。はじめは反発ばかりしていたりとか、及び腰だっただけの家臣が、殿を守ろうと立ち上がる爽快な物語になっていきます」と予告した。

 柳楽優弥(27)演じる謎の男、龍雲丸も「城主編」から登場する。「龍雲丸が、またえらく快活だけど、セクシーなんです。直親みたいに何かを内に秘めている正統派の武士じゃなくて、あけっぴろげなんだけどミステリアスな部分もある。全然違うタイプの人物が登場します」と直親の早すぎる退場に肩を落とした女性視聴者には朗報。また、歌舞伎俳優の市川海老蔵(39)が織田信長役で出演するが「武田信玄とか有名どころも、ここぞという時に登場する。そこもご納得してもらえる方に、ご登場いただきたいと思っている。びっくりしてくださるといいなという感じです」と、物語に新しい風を吹き込み、視聴者を驚かせる“切り札”に期待を寄せた。

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2017年4月2日のニュース