北島三郎 船村さんへ別れの手紙「生まれ変わっても、あなたの弟子で」

[ 2017年2月23日 05:30 ]

船村徹さんの祭壇に向かって手を合わせる北島三郎
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 16日に心不全のため亡くなった、日本歌謡史を代表する作曲家の船村徹さん(享年84)の通夜が22日、東京・護国寺桂昌殿で営まれた。1960年に船村さんに弟子入りし、50年以上もその背中を見続けてきた北島三郎(80)も参列し「今日まで見守り、支えてくださった。この人がいないと、私はありません」と目を潤ませた。

 葬儀、告別式のある23日は、昨年9月に頸椎(けいつい)の不調のためキャンセルした秋田市での代替公演があるため、この日が最後の別れに。棺に眠る遺体と対面し「さよならは言いたかないけど、さよならと言いました」。ほかに生前の感謝や、これからも見守ってという思いを伝えたが「あとは、しゃべろうとしても胸がいっぱいになっちゃうから、手紙を書きました」と、感謝をつづった1枚の便箋を棺に入れた。

 「この世に生まれたからにゃ旅立つ日がきます。とってもつらく悲しいですが、先生と私の間にもこの日が来ましたね」と書き出し、出会いから今日に至るまでのさまざまな思い出をつづった。 「書けば書くほど、こんな弟子でよかったのかなという思いや、お師匠さんを誇りに思う気持ちが膨らんだ」と話す。

 手紙には「生まれ変わっても、また出会ってあなたの弟子でいたい。そしてどんな道かは分からないが、また2人で道を歩いていきたい」と、船村さんを強く慕う気持ちをしたためた。

 会見でも時折目を潤ませつつ、今日の秋田での舞台を控え「仕事ですから、ちゃんとやることを師匠は望むでしょう」と感傷に浸ることなく前を向く。今日、船村さんの遺体は午後2時に始まる昼の公演中に荼毘(だび)に付される予定。北島は「ちょうどそのころだね」と、こん身の歌声での手向けを心に誓った。

 ◇主な参列者 北島三郎、平尾昌晃、杉良太郎、細川たかし、舟木一夫、鳥羽一郎、堀内孝雄、山川豊、大川栄策、走裕介、村木弾、川中美幸、島津亜矢、大月みやこ、こまどり姉妹、瀬川瑛子、今陽子、ガッツ石松、加藤和也、叶弦大、弦哲也、都倉俊一、岡千秋(敬称略、順不同)

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