新人賞のRAD野田洋次郎 次作未定も「またしびれる現場に」

[ 2016年2月17日 07:25 ]

スポニチグランプリ新人賞受賞の野田洋次郎

毎日映画コンクール表彰式

(2月16日)
 「トイレのピエタ」でスポニチグランプリ新人賞に輝いた野田洋次郎(30)は、壇上で黒いハットを取り深々と一礼。ブロンズ像を手に、「素晴らしい映画人が集まる場所に、新人賞として招いていただいて光栄です。監督に少しは恩返しできたかなと思う」と喜びを語った。

 映画初出演となった主演作での受賞。本職は、若者を中心に人気のロックバンド「RADWIMPS」のボーカル。慣れない授賞式の感想を聞かれ「イヤな気持ちです。何をどうしていいか分からない」と、正直に話して客席を和ませた。

 「トイレ…」では、若くしてがんと向き合う青年を好演。周囲から「洋次郎だった」と言われるほど、ハマり役だった。出演を決めてから撮影までの1年間、松永大司監督と何度も会い、酒を飲み、忌憚(きたん)のない意見を交わした。ケンカすることもあり、松永監督には「才能や魅力がある人って、面倒くさいなあと思った」と言わしめた。

 楽曲制作も手掛ける野田。若者の共感を呼ぶのは、独創的な詞の世界感。時には死生観さえ歌う。音楽の場だけでとどまるのは、実にもったいない才能。今後の役者業の予定はないが、「またしびれる現場に立ちたい時に、戻ってきたい」と約束した。(伊藤 尚平)

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2016年2月17日のニュース