園監督 次回作は怪獣登場、初夏公開 長谷川博己、麻生久美子ら出演

[ 2015年1月20日 07:00 ]

映画「ラブ&ピース」のイメージビジュアル

 「愛のむきだし」「ヒミズ」など海外の評価も高い園子温監督(53)の次回オリジナル作品「ラブ&ピース」が、初夏全国ロードショーされることになった。

 今作は“園子温ワールド”と一線を画し、血が出ず、誰も死なず、エロくないながらも、園監督らしい展開はそのままに、愛と希望と夢でつづられたエンタテインメントとなる。さらに初の特撮で崩壊する東京の街に巨大化した“LOVE”=愛の怪獣が現れる。クライマックスでは感動と涙を誘うストーリーとなっている。

 うだつのあがらない主人公のサラリーマン・鈴木良一役を長谷川博己(37)。彼が想いを寄せる女性・寺島裕子役を麻生久美子(36)、物語の鍵を握る謎の老人役を西田敏行(67)が務める。

 物語は、楽器の部品会社で働く良一(長谷川)は、以前はロックミュージシャンを目指していたが挫折し、それ以来うだつのあがらない毎日を過ごしていた。同僚の裕子(麻生)に想いを寄せているが、小心者すぎてまともに話すこともできない。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じる。良一は、その亀にピカドンと名前をつけてかわいがるが、会社で同僚にからかわれピカドンをトイレに流してしまう。すぐに後悔し失意の良一だったが、ピカドンがその後下水道を通り地下に住む謎の老人(西田)に拾われたことにより、良一にはその後には思いもよらない展開が待っているというもの。

 園監督は「この作品は俺の魂の集大成だ」と意気込みを見せ、主演の長谷川は「一体どんな映画なのか想像がつきませんでしたが、出来上がった作品をみて不覚にも涙しました。見る人たちそれぞれにカタルシスのある作品」と手応えを語っている。

 また、麻生は「衣装合わせの時には、とにかくダサく、色気はゼロで麻生久美子だと分からない感じでやって欲しいと言われたので、今までにない自分を引き出してもらえそうでワクワクした」と語り、西田は「下水道のセットの中でひたすら一人芝居をするという、今までで初めての体験をしました」と長い俳優生活でもなかった経験をすることになったという。

 出演者はこのほかマキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、田原総一朗、水道橋博士、松田美由紀ほか。

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