阪神・木浪がバウアー撃ち 3戦ぶりスタメン復帰即V二塁打 規定打席達成へ「全試合出るつもりで準備」 

[ 2023年8月21日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2ー0DeNA ( 2023年8月20日    横浜 )

<D・神>2回2死一、三塁、阪神・木浪は適時二塁打(撮影・小海途 良幹)
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 今年の阪神・木浪はやられっぱなしではない。2回2死一、三塁の第1打席だ。1ボールからの2球目、バウアーの156キロ直球を一振りで仕留めた。

 「初球ボールになった瞬間に次にいこうと決めて、それがいい結果になって良かった」

 鋭い打球は一塁手・ソトの左横を抜け、右翼線へと転がる適時二塁打となった。塁上で三塁ベンチの祝福に、両手を突き上げて応えた。直近2試合は“定位置”を小幡に譲り、ベンチスタート。3試合ぶりのスタメンでも、やることは変わらない。そしてパフォーマンスにも陰りはない。結果的にこの一打が、決勝打となった。

 難敵右腕攻略に、前回対戦の経験を生かした。7月12日の試合では4回に味方が同点に追いつき、なおも2死満塁で対戦も、1ボールから156キロ、157キロ、158キロと続いた直球にかすりもせず三振した。「あれはエグかった。ギアチェンジしてくるのは分かっていたし、真っすぐが来ると分かっていても打てなかった…」。だからこの日は想像より一段上のギアチェンジを想定。約1カ月後の再戦で、雪辱した。

 「絶対に達成したい数字。そのためには一定の成績を残さないといけない」

 今季の個人的な目標の一つに「443」を掲げる。規定打席だ。この夜で368打席を消化し、順調にいけば自身初到達は濃厚。ただ18、19日は疲労を考慮され、ベンチスタートとなり、代わった小幡が19日に3安打と躍動した。首脳陣の休養の判断には「本当にありがたいです」と話した一方、「僕は全試合出るつもりで準備している」。心に抱く危機感が「恐怖の8番」として安定した成績を残す要因になっている。

 この日で入団1年目(113試合)以来となる100試合出場に到達。「1試合、1試合勝つだけ。その1試合に懸けられるように準備してやっていきたい」。背番号0は「イチ」にこだわり、前進を続ける。(石崎 祥平)

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