師匠・柏原純一氏 新庄監督に脱エンジョイのススメ「若い選手使って、目の色を変えて戦っていくしかない」

[ 2023年7月27日 05:22 ]

パ・リーグ   日本ハム3―2楽天 ( 2023年7月26日    楽天モパイル )

阪神で新庄剛志に打撃指導する当時の柏原コーチ(右)

 日本ハムがワーストの14連敗を記録した84年の4番で、新庄監督の打撃の師匠としても知られる元阪神打撃コーチの柏原純一氏(71=現野球評論家)がスポニチ本紙の取材に応じ、大型連敗から抜け出したチームにエールを送った。

 新聞を見た時、俺が現役時代の時じゃないかなと思ったよ。今年5月に亡くなった植村(義信)さんが就任した年だった。当時は春季キャンプで植村さんが張り切っちゃって、一日も休みなく練習してさ。しんどかったね。長くても1週間に1回は休まないと。選手は慢性疲労で球宴前後に14連敗をしたんだ。

 打開策なんてものはない。表面上、選手は勝ちたいとは言うけど、伝わってこないんだよね。個人の成績ばかりを気にして。打つ打たないは数字として出るが、数字に表れない精神的なものが連敗の原因だったと思う。

 今のチームに言えるのは、選手は相手投手を見ているか?監督、コーチ陣を見ていないか?と。ユニホームを着たら戦う相手はグラウンドにいるんだぞ、ということ。傷のなめ合いはいらない。打てないなら責任を感じて、人のせいにしない。

 ここからはもう、万波、清宮、野村とどんどん若い選手を使って、彼らが目の色を変えて戦っていくしかない。楽しいのは一瞬だけでいい。苦しいことが多いから。打てなくて負けたら楽しくない。野球は打って勝って楽しいものだから。

▽84年の日本ハム 5月10日以降一度も最下位から脱出することなく、6月28日には就任1年目の植村監督が引責辞任。大沢監督が復帰も、7月10日のロッテ戦から2分けを挟み5連敗のまま前半戦を終えた。後半戦も連敗は止まらず、8月4日西武戦で球団ワーストタイの10連敗。9日ロッテ戦にかけては14連敗を喫した。負ければ当時のパ・ワースト記録の15連敗に並ぶ11日南海戦で7月7日阪急戦以来35日ぶりの白星。最終的に44勝73敗13分けで5位南海に8.5ゲーム差の最下位に終わった。

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