伊東勤氏 大谷には気の毒なほどのエンゼルスの雑な守備 際立ったナインの守りの意識の違い

[ 2023年7月16日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5―7アストロズ ( 2023年7月14日    アナハイム )

<エンゼルス・アストロズ>6回途中、4失点で降板する大谷(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 【伊東勤 視点】後半戦開幕、ア・リーグ同地区2位のアストロズとの直接対決。大谷はこの試合への意気込みが違ったと思う。これまでの対戦傾向を考え、カーブを多めに投げ、目先を変えた。トラウトらが戦列を離れ、大量援護は望めない。省エネでなるべく長いイニングを投げて勝ちきりたい。そのためのカーブの選択でもあったと思う。だが、結果は敗戦。大谷の落胆ぶりが伝わってきた。5回、1死からブレグマンの当たりは左中間へ。中堅モニアクがバックハンドで捕ったのを見るとブレグマンは二塁を陥れた。左翼のウォードが捕っていれば二塁打は防げた場面だ。簡単に次の塁を与えてしまう雑な守備。この回三塁レンヒーフォの失策もあり痛い2点を失った。失点を少なくしようと制球、配球に神経をすり減らしている大谷と、エンゼルスナインの守りの意識の違いが際立ち、大谷が気の毒になった。

 残り70試合。大谷の登板は厳しいものになる。可能性は低いだろうが、もし環境を変えられるなら…。多くのファンの方が優勝争いの中での大谷のプレーを見たいと思っているのではないか。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月16日のニュース