広島好調の裏に投手陣の奮闘あり 新井監督「先発が試合をつくり、ブルペン陣も力をつけている」

[ 2023年7月1日 08:00 ]

広島・新井監督

 広島は目下今季最長の6連勝中と快進撃が続くが、そこには投手陣の奮闘があり、新井監督も目を細める。

 「(好調の要因は)一番は投手陣かな。まずは、先発がしっかり試合をつくってくれて、あとブルペン陣も力をつけてきてくれてるので。投手陣と野手陣の信頼関係ってのも強くなってきてるのかなと思う」

 先発に目を向けると、6月30日までの71試合で先発投手のクオリティースタート(6回以上自責3以下)は44を数え、セ・リーグでは阪神に次ぐ2位の数字をマーク。5年連続で開幕投手を務めた大瀬良は30日時点で3勝5敗ながら、防御率は3・02と安定しており、九里は30日のヤクルト戦で今季2度目の完封勝利を挙げて6勝目。防御率1・76はリーグ3位と申し分ない内容だ。さらに床田はチーム最多タイの6勝を挙げ、防御率1・77と好成績を残している。昨年10月の右肘手術の影響で開幕に出遅れた森下も5月上旬に復帰して以降、4勝を挙げるなど、巻き返している。

 新井監督のマネジメントも先発陣の好調につながっているに違いない。長いシーズンを見据えて、先発投手陣の球数を管理したり、リフレッシュ休養を与えて、疲労回復への時間をつくるなどしている。大瀬良も「監督が就任されてすぐに、そういうふうに考えていると話をしてもらっているので、納得してやっている」と話すなど、選手たちも理解したうえで、最高のパフォーマンスを発揮している。

 開幕前は各野球評論家の下馬評も決して高いとは言えなかった。特に中継ぎの整備を不安視する声が多く聞かれたが、その中継ぎも奮闘している。守護神を任された栗林の調子が上がらない中で、島内、ターリー、矢崎が勝ちパターンに定着した。藤井ヘッドコーチは「周りから見たら、打者はいいけど、投手が手薄だと(思われている)。でも投手が頑張ったら、野手はもっと頑張ろうとなると思う。リリーフも頑張っているし、何とかイメージを変えてやりたい」と言う。シーズンも折り返し地点。ここからも投手陣の活躍に期待だ。(記者コラム・長谷川 凡記)

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