有原3連勝でソフトBは今季最多貯金12 ローテ救世主に藤本監督「一番、頼りになってるんやないか」

[ 2023年7月1日 05:01 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-1西武 ( 2023年6月30日    ベルーナD )

<西・ソ>モイネロからウイニングボールを受け取る有原。左は藤本監督(撮影・篠原岳夫)
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 ソフトバンクは30日、西武と対戦し、先発の有原航平投手(30)は、2回に先制ソロを浴びるも3回以降は安打を許さず、8回1失点で開幕から無傷の3連勝を飾った。チームも3連勝で貯金を今季最多の12に伸ばした。打線は0―1で迎えた3回2死満塁で、柳町達外野手(26)が、左前への2点適時打を放ち逆転に成功、2試合連続の5番起用に応える今季初の決勝打となった。

 9回を封じたモイネロを出迎えようとベンチを飛び出した有原に藤本監督が背後から近寄り、右手を突き出した。とっさに右手を掲げて反応。熱いハイタッチが、交わされた。

 「球威、コントロールはいい感じじゃなかったが粘り強いピッチングでゲームをつくることができて良かった」

 前回6月23日のオリックス戦に続き、最長8回を投げて今季最少2安打で1失点。同6日のDeNA戦での移籍後初先発から4戦目で無傷の3勝目を飾った。

 初回先頭で源田に初安打された後、2四球が絡んで同1死満塁。打席には中村を迎えたが146キロ内角カットボールで遊ゴロ併殺に切り抜けた。「思い切り腕を振って抜け気味のインコース。ラッキーというか良かった」。2回先頭のマキノンに144キロツーシームを先制ソロ被弾。メジャー挑戦中の米マイナー時代に「見たことはある。選手としては知っていた」という長距離砲に痛打されたが3回以降は無安打の快投。4試合連続の最少失点で投げ終えた。

 5回にカーブを2球だけ投じて直球含む全7球種を駆使した。この日の球速で直球が148キロ、カットボールも同球速。ツーシームは1キロ速い149キロ。直球と読んだ打者は直前で変化するため狙いを絞りにくい。内野ゴロ9つ、内野へのフライは5つ。「僕はゴロアウトが持ち味なんで。そこは良かった」。

 らしさを発揮し、ベルーナドームでは日本ハム在籍時に当時「西武プリンスドーム」との球場名だった15年8月13日以来の白星。8年ぶりに2勝目を刻んだ。「マウンドが低い印象で球が高く行って。ここで、いつも打たれていたので、きょうはちょっとうれしい」。満面の笑みを見せた。

 これで有原同様に、チームも3連勝。首位オリックスとの差は0・5差のままだが、貯金は最多の「12」とし6月を14勝8敗で終えた。指揮官の有原評は高まる一方だ。「初回は大丈夫と思ったが、回を追うごとにいい投球をする。長いイニングもいけるし本当に一番、頼りになってるんやないか」。6月に現れた先発ローテーションの救世主、有原は「いいピッチングもできたし、気持ち良く臨めるかな」。真夏もさらに乗っていきそうだ。 (井上 満夫)

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