北別府さん逝去 球界から悲しみの声 岡田監督「エースやった」東尾修氏「似たタイプ」

[ 2023年6月17日 07:00 ]

北別府学さん逝去

ナインに胴上げされる引退する北別府氏(94年撮影)
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 阪神・岡田監督が北別府氏の訃報を悼んだ。同じ57年生まれの65歳。「だいぶ悪かったんやろなあ」と残念がった。プロ入りは4年遅く、「俺が入ったころは(広島の)エース格やったからなあ」と振り返る。対戦成績は通算161打数42安打の打率・261で4本塁打。「コントロールがええわな。全部コースに来て」と“精密機械”と称えられた制球力を目に浮かべた。

 また、オリックス・水本ヘッドコーチは北別府氏の訃報に涙ながらに感謝の言葉をつむいだ。「ペイさん(北別府氏)にはプロの厳しさを教えてもらった。人が言えないことも言ってもらった。その時は若かったから少し抵抗もあったが、あの言葉が頭に残っている。本当に感謝している」。90年から2年間はチームメート、引退後はブルペン捕手として球を受けた。昨年の電話が最後の会話。「今はゆっくり休んでくださいという言葉しか出ない」と早すぎる死を悼んだ。

 以下、主な球界からの追悼の声。

 ▼巨人・原監督 まさに針の穴に糸を通すような非常にコントロールの良い投手で、ライバルとして戦ってきた中でも大変印象深い選手の一人だった。同世代の先輩の訃報を聞き残念でならない。

 ▼日本ハム・新庄監督 こんなコントロールのいいピッチャーは他にいないという印象。くるっくる打ち取られた。打ちにいったところからちょっとした変化で芯をずらされる。素晴らしい投手。

 ▼中日・立浪監督 プロ1年目で対戦した時に素晴らしい制球に驚きました。お体が悪いことは何年か前から聞いていましたが、ただ、あまりに早いです。

 ▼オリックス・梵内野守備走塁コーチ 現役の時に解説で球場に来られた時は「調子はどうだ」「絶好調です」というやりとりがルーティンだった。本当に優しくて、お父さん的な感じだった。まだまだこれからという時だったので、本当に残念。

 ▼東尾修氏(元西武監督、本紙評論家)きちょうめんで真面目な男。口数少なくもの静かだったが、こと野球に関してはいろいろと話をした。投手として似たタイプ。私が右打者の内角、左打者への外角のスライダーを投げていて、ペイ(北別府氏)も投げ始めるようになった。まだ若い。非常に残念だ。

 ▼中畑清氏(元巨人、本紙評論家)現役時代、最高の投手と対戦できたんだな、と改めて思う。絶対に壊れない精密機械のようなコントロールの良さ。気の合う女房役の達川と球友2人、バッテリーで投球を楽しんでいるようだった。後輩に先立たれるのは本当に寂しい。

 ▼槙原寛己氏(元巨人、本紙評論家)敵として、本当にいい投手だと思って見ていた。凄かったのは粘り強さ。走者を出しても得点は許さない。派手さはなくとも「精密機械」と呼ばれたコントロールが非常に良くて、コーナーの出し入れが巧みだった。

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