侍・大谷 イタリア戦に続きエンゼルス同僚対決 準決勝の相手・メキシコ先発は仲の良い左腕サンドバル

[ 2023年3月19日 04:30 ]

普段から仲良し。笑顔で練習に向かう大谷(右)とサンドバル
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 戦いは運命に導かれるように進む。20日(日本時間21日午前8時開始)の準決勝、侍ジャパンの相手はメキシコに決まった。4点差をひっくり返して、過去2大会連続準優勝の強豪プエルトリコを撃破。ベンジー・ギル監督は試合後、日本戦の先発はエンゼルスの左腕サンドバルと発表した。

 今春キャンプでも大谷のキャッチボール相手を務めた伸び盛りの26歳。昨季中も休養日には焼き肉店に出かけるなど仲が良い。日本の中心選手である大谷について知っているか?と冗談ぽく問われた左腕は「誰?」とニヤリ。続けて「知っていると思う。とてもいい選手だ。楽しくなるよ」と瞳を輝かせた。

 仲良しなだけではない。昨季は初めて先発ローテーションに定着し27試合に先発。チームの得点力不足から6勝9敗の一方で、防御率2・91でメジャー初完封もマークした。12日の1次ラウンド・米国戦に先発し、3回2安打1失点で優勝候補撃破に導く勝利投手となった。中7日と休養たっぷりで「今の彼は友人ではない。一時停止だ。話も全くしていない。彼は今、敵なんだ」と宣戦布告した。

 ギル監督も昨季からエ軍で一塁ベースコーチを務めており、一刀流で臨む打者・大谷のことは知り尽くしている。02年エ軍のワールドシリーズ制覇の一員でもあり、監督として1次リーグで日本に敗れた21年東京五輪の雪辱に燃えている。

 21日(同22日)の決勝では盟友のトラウトが主将を務める米国との頂上決戦の可能性もある。準々決勝で米国と当たるベネズエラには、同僚のレンヒーフォもいる。互いに2月のエ軍キャンプで「マイアミで会おう」という合言葉を交わし、代表チームへ散った。16日の準々決勝では同学年、同期デビューの親友Da・フレッチャーを下し、戦友たちとの合言葉を実現させた。大谷の、大谷による、大谷のための大会――。スポ根漫画のようなライバルストーリーは決戦へ向け加速する。

 ≪30球団最多18人派遣≫WBC参加に協力的なエンゼルスはMLB30球団で最多の18人(予備登録メンバーを含む)を派遣している。出場12チームにエ軍選手がおり、18人中13人はメジャー40人枠の選手。日本が決勝に進出した場合に対戦の可能性がある米国には主砲トラウト、救援左腕ループ、ベネズエラには昨季17本塁打のレンヒーフォ、救援左腕キハダがいる。エ軍に次いで多くの選手を派遣しているのは、ヌートバーが在籍するカージナルスの17人で、最少はジャイアンツの4人。

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2023年3月19日のニュース