広島ドラ5・河野 方程式入りへ新井監督の期待大 「3球以内で追い込む意識」1イニング9球で3人斬り

[ 2023年3月19日 05:00 ]

オープン戦   広島1―2オリックス ( 2023年3月18日    マツダ )

<広・オ>5回に登板した河野は3者凡退に抑える (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島ドラフト5位の河野佳投手(21=大阪ガス)がまた好投を演じた。18日のオリックス戦(マツダ)に5回から登板し、打者3人で1イニングを零封。今春の対外試合は5試合6イニングで無失点を続け、無四球の安定感を誇る。新井監督は救援での開幕1軍入りについて慎重姿勢を崩さないものの、勝ちパターン抜てきの可能性には「もちろん」と期待感を示した。

 期待の右腕がまた実力を見せつけた。即戦力ルーキーの河野が、オリックス戦の5回に2番手として登板。打者3人をわずか9球で料理し、目標の開幕1軍入りを猛烈にアピールした。

 「(ストライク)ゾーンの中で勝負することを自分自身に課しているので、怖がらずにどんどん攻めていこうと思っています」

 先頭・宗を外角ツーシームで捕ゴロに仕留めると、中川圭は内角直球で二飛、4番・杉本も外角カットボールで遊飛に斬った。実に小気味よく、危なげない投球。ストライク先行の意識は社会人野球で培われたものだ。

 「連戦になると疲労が出始め、球数を意識すると思うので、3球以内で追い込むことを社会人時代からずっと意識しています」

 実際、河野の制球力は特筆ものだ。今春はここまで対外試合5試合に登板。6イニング連続無失点中で、かつ無四球がキラリと光る。安定感は現状、中継ぎ陣の中で一番。開幕1軍入りに当確をつけていいくらいの内容を誇る。

 「それ(開幕1軍)はまだ競争している最中だから」。新井監督は慎重な言い回しながら、開幕後に勝ちパターンの一角を担う可能性については「もちろん、もちろん。落ち着いているし、安定感は誰もが認めるところ」と期待感を示した。

 「(中継ぎを)やる以上、最終的にそこを目指すのが一番ですけど、まずは任せられたところをしっかり」

 大阪ガス2年目の21年に受賞した社会人投手3冠(年間最多勝、最優秀防御率、ベストナイン)はダテじゃない。21歳は持ち味を発揮しながら、開幕への歩みを順調に進める。

 ◇河野 佳(かわの・けい)2001年(平13)8月23日生まれ、兵庫県出身の21歳。広陵では2年夏と3年春に甲子園出場。大阪ガスでは21年の日本選手権で優勝し社会人年間表彰で最多勝、最優秀防御率、ベストナインの3冠。22年ドラフト5位で広島入団。1メートル75、82キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2023年3月19日のニュース