巨人、前半戦強制終了 計67人コロナ陽性、内野手5人しかいない…22日からの中日3連戦延期

[ 2022年7月22日 05:10 ]

22日から中日3連戦延期が決まった巨人ナイン
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 巨人の前半戦が終わった。19、20日の2日間で計57人が新型コロナウイルス陽性判定を受けた巨人は21日、新たに10人の感染が判明。陽性者は選手41人を含む計67人となった。コロナ禍を受け、日本野球機構(NPB)と12球団はオンラインで臨時実行委員会を開き、22日からの中日―巨人3連戦(バンテリンドーム)延期を決定。巨人は借金5、Bクラスで前半戦を折り返すことが決まった。

 開幕戦から96試合、一度も中止のなかった巨人が、思わぬかたちで今季初の「中止」に見舞われた。19日以降、この日陽性が判明した10人を含め計67人のコロナ感染。22日からの中日3連戦延期が決まった。

 NPBの井原敦事務局長は「チーム編成そのものが極めて困難。チーム活動をいったん停止してPCR検査を継続し、収束を図るということを結論とした」と説明。山口寿一オーナーも「戦力がたとえ落ちたとしても予定された試合は必ず行う方針でやってきた。今回はさすがにちょっと参りました」とコロナ禍始まって以来の球団内の感染爆発に頭を抱えた。

 チームは21日、予定していた名古屋移動を取りやめ、PCR検査を実施。新たに山口、ビエイラ、中山ら8選手、1軍スタッフ2人の感染が判明した。「1軍と2軍両方で同時に一気に感染者が増えてしまうのは想定していなかった」と同オーナー。別ルートで1、2軍の感染が広がったとして「想定外」と話した。これまで各球団は特例2022を適用し、2軍から選手を補充して試合を消化したが、それさえもかなわない状況となった。

 21日時点で陰性の支配下選手は小林、喜多、萩原の捕手3人、内野は吉川、坂本、広岡、菊田、若林の5人、外野もポランコ、ウォーカーら7人。平均的な1軍ベンチ入り野手の16人に満たない15人だが、故障者も含めての数字でチーム編成は不可能だ。球団は28、30、31日の3軍戦中止も発表。井原事務局長は「明日一日、様子を見たからといってチーム編成が可能になるという状況ではないと判断した」とした。

 また、26、27日の球宴にも大きな影響を及ぼす。選出された菅野、戸郷、大勢、中田、坂本、岡本和、丸の7選手中、腰痛から復帰を目指す坂本と、陰性判定の戸郷を除く5選手の出場辞退は免れない状況だ。

 96試合を終え、45勝50敗1分けで前半戦が終了。きょう22日が64歳の誕生日の原監督は、11年以来11年ぶり4度目のBクラスターンとなった。チームは当面、後半戦開幕となる29日のDeNA戦(横浜)からの試合再開を目指す。だが、今後の状況次第ではさらなる窮地に追い込まれる可能性も残している。

 ≪原政権下11年ぶりBクラスターン≫巨人は45勝50敗1分けの勝率.474で前半戦を終了。現在5位だが、上位4チームのうち、球宴までに逆転できる可能性があるのは4位の阪神しかなくBクラスターンも決まった。

 チームで前半戦を4位以下で終えるのは17年の4位以来。原政権下では、03年4位、06年5位、11年4位に次ぎ11年ぶり4度目だ。

 ≪新たにDeNA・ソトも≫プロ野球でも感染の急拡大が続いている。

 21日、DeNAはソトが陽性判定を受けたと発表。ロッテ・河野打撃コーチ、中日・加藤翔、タバーレスをはじめ、各球団のスタッフにも感染者が新たに判明した。

 また陽性ではないものの発熱の症状があるとして日本ハム・野村が特例2022対象選手として出場選手登録抹消。日本ハムは3日以降、新庄監督を含む22人が陽性判定を受けている。

 また、広島は17日以降43人、ヤクルトは8日から15日までに高津監督を含む29人が陽性となった。

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