阪神2軍春季キャンプ 23年から沖縄・具志川に移転 育成改革第2弾!!「3大メリット」で猛虎新時代

[ 2022年7月22日 05:15 ]

具志川野球場(うるま市提供)
Photo By 提供写真

 阪神は21日、2軍の春季キャンプを、23年から沖縄県うるま市の具志川野球場に移転することを発表した。1965年からキャンプ地として定着していた高知県安芸市は今後、1・2軍全体の秋季キャンプで使用する。百北幸司球団社長(61)は同日、兵庫県西宮市の球団事務所で代表取材に応じ、育成王国の実現へ「3大メリット」を説いた。

 阪神が育成強化へ本腰を入れる。来年から2軍春季キャンプを、高知県安芸市から、沖縄県うるま市に移転する。球団はこの日、新しい拠点となる同市との合意を発表した。百北球団社長は、兵庫県西宮市の球団事務所で対応し、変更による3大メリットを挙げた。

 (1)スムーズな1、2軍の選手入れ替え
 1軍は、星野監督時代の03年から沖縄県宜野座村で春季キャンプを張る(11年まで安芸と併用)。うるま市から車で30分ほどの近さが移転先になった最大の要因で、半日がかりだった高知からの移動に比べて大幅に短縮。「1軍経験を積む機会をなかなか与えられない」という課題を解消でき、イキのいい選手をすぐに1軍へ送り込める。なお、宿舎は1、2軍で分かれる。

 (2)練習試合
 高知県内のプロのキャンプは他に西武2軍のみで、独立リーグや社会人チームとも戦ってきた。今後は同じ島内の中日、DeNAらとのゲームが「非常にやりやすい」とレベルアップを図れる。

 (3)キャンプ実績
 新しい“虎の穴”の具志川野球場は、直近2年は楽天2軍、それ以前は韓国プロ野球のSKが使用した。施設、運営ノウハウも決め手の一つになった。

 百北球団社長は、今月中に阪神園芸を派遣して、グラウンド整備に着手させることを明かした。「できるところの投資を進めながら」と長期スパンで改修に乗り出す可能性を示唆した。うるま市側も「キャンプを長期的に継続していただく方向で調整させていただいており」とし、地域経済の活性化やスポーツ振興に期待を寄せた。

 1965年からキャンプ地として長く親しまれた高知県安芸市は、秋季キャンプの拠点として使用を続ける。

 球団は昨年12月に、甲子園と同サイズの球場を持った2軍施設を尼崎市内に、25年2月にオープンすると発表した。今回のキャンプ地移設は、育成改革の第2弾。常勝軍団を目指していく。 (倉世古 洋平)

 ▽沖縄県うるま市 沖縄本島の中部に位置し、沖縄市の北東に隣接。人口約12万6000人は那覇市、沖縄市に次ぐ県3番目の規模。具志川球場は21、22年の楽天2軍や、過去には韓国球団がキャンプで使用。

 ○…2軍春季キャンプが打ち切りとなった高知県安芸市は、実施が継続される秋季キャンプのサポートに全力を注ぐ考えを示した。同市の担当者は「春のキャンプが移転となったことは残念だが、秋のキャンプが盛り上がるように、しっかり準備を進めていきたい」と語った。コロナ禍で中止が続いていた秋季キャンプだが、今年は3年ぶりに開催される見込みだ。

 ▼阪神平田2軍監督 現役時代から我々は安芸で鍛錬して日本一を勝ち取ったり、思い出深いので。いろんな協力をしていただき、感謝の気持ちしかない。

続きを表示

2022年7月22日のニュース