ノーノーDeNA・今永は“投げる哲学者”ミトコンドリアにハマり孫子を読み明かす異色の左腕

[ 2022年6月8日 05:30 ]

交流戦   DeNA2―0日本ハム ( 2022年6月7日    札幌D )

DeNA・今永
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 「投げる哲学者」と評されるDeNA・今永。その発言、行動はチーム内でも注目され、また若手投手陣からの尊敬を集めている。

 投手練習日だった6日。今永は「今、ミトコンドリアに興味がある」と話した。ミトコンドリアとは、体内のほぼすべての細胞に存在する小器官で、その数の増加が疲労回復を早めることなどに役立つ。

 効果を学ぶため、読書が苦手な今永は書物を10~15分で要約し言葉で発してくれるYouTubeアプリを活用。宇野克明氏の著作物「ミトコンドリア革命」を、乗用車を運転しながら「言葉」で頭に叩きこみ、体調管理に役立てている。

 駒大から15年ドラフト1位で入団した当時は「自分の直球がなぜ切れがあるのかを説明できなかった」という。だが19年に世界一をつかんだ「プレミア12」でもエースを務め、自身の責任ある立場を自覚し始めると「自分の考えを言葉にして説明しないといけないことの重要さ」に気づき始めたという。

 過去には勝負師としての「勘」を磨くため、「孫子 最高の戦略教科書」を必死に読み明かしたこともある。そして多くの経験を積んで「今は、投球の一球一球を自分で説明できるようになった」と、エースとしての自覚を口にする。

 今永はオリックスの山本と宮城と3人での「グループライン」も形成している。それも今永からではなく、2人の投手からの「お願い」でつくられた。

 他球団のエース級からも敬意を表される今永。この快挙で改めて球界からの「注目度」は増すに違いない。(大木 穂高)

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