オリ・ラオウ杉本「ことイチ」4号！今季初3番バックスクリーンへ大当たり

交流戦   オリックス5ー1DeNA （ 2022年6月1日    横浜 ）

＜D・オ＞3回、2ランを放ちポーズを決める杉本（左）（撮影・島崎忠彦）
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　バックスクリーンにブチ当てた豪快な一発に、オリックスのラオウこと杉本は、完全復活を確信した。

　「ことイチ（今年一番の当たり）。打ち方も、よかったと思います」

　1―0の3回1死二塁だった。1ボールからの2球目、ロメロの真ん中寄りに甘く入った144キロカットボールを捉え、バックスクリーンへ4号2ラン。悠々とダイヤモンドを一周し、おなじみの昇天ポーズを披露した。

　4―1の7回1死二塁ではクリスキーの高め156キロ直球に詰まらされながら右前へ。その後、ダメ押しとなる頓宮のタイムリー内野安打を呼び込んだ。開幕から不振に陥り、コロナ禍にも見舞われた。暗く、長かったトンネルは、もう完全に抜けたと言っていい。

　今季初の3番起用は、打戦強化を図る中嶋監督の肝いりだった。「入りの部分で探っている感じがする」と前夜の敗因を分析した指揮官は、この日のミーティングでコーチ陣を通して「初回から攻めていってほしい」とナインに指示していた。

　「（杉本は）本来なら中軸だと思うけど、初回から攻めるという点で（3番は）絶対に回ってくるわけですから。3番でどう仕掛けていくかという点で、やってみた、というか、やれっていう。駄目だったけどね、初回」

　初回無死一、二塁では遊飛に倒れて走者も進められなかっただけに、中嶋監督は「そら、そう（期待は高い）ですよね。（不振は）どれだけの誤算やねんっていう話なので」と叱咤（しった）激励。杉本も「一試合一試合、必死」と呼応する。チームを上昇気流に乗せられるかは、主砲の打棒に懸かっている。（湯澤　涼）