DeNA・今永 ただいま今季初勝利!圧巻13奪三振で1003日ぶり完封 番長も称えた「直球が抜群」

[ 2022年5月18日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA4―0中日 ( 2022年5月17日    バンテリンD )

<中・D>今季初勝利を完封勝利で飾り、バックスクリーンを背にポーズを決める今永(撮影・椎名 航)
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 3年ぶりの快感だ。DeNA・今永は、最後の打者・ビシエドを遊飛に仕留めるとガッツポーズを繰り返した。今季初勝利を19年以来の完封で飾った。

 「中10日でプレッシャーもあった。前日(16日)に“7回以上投げたい”と言ったけど完封までいけた。反省はあるけど安堵(あんど)した。それでガッツポーズが出た」

 3回までの37球のうち、約78%の29球がこの日最速149キロをマークした直球。序盤で6三振を奪い、リズムに乗った。中盤以降は変化球も織り交ぜて翻ろうし、被安打はわずか4。三振は13個まで積み上げた。球数は121に達したが、三浦監督からは「序盤から直球が抜群。中4日なら代えたけど、状態が良かったから」と、最後まで託された。

 2月に左前腕の肉離れを発症し、今季初登板が今月6日の広島戦と出遅れた。昨季最下位のチームは今季、スローガン「横浜反撃」を掲げながら、5位に低迷している。今永自身も「週頭に投げる責任を感じる」と投げ抜く覚悟で臨んだ。

 20年10月には左肩の手術を受けたこともあり、完封は19年8月18日の広島戦以来1003日ぶり。同年秋のプレミア12で活躍し、昨夏の東京五輪では左のエース格として期待されていたが、復調せずメンバーから外れた。「志願しても、完璧(なコンディション)ではない自分がいることで迷惑を掛けられない」。仲間の金メダル獲得はテレビで見届けた。

 今季も開幕ローテーション入りはできなかったが、2軍調整中は1軍登板のない3年目の浅田からチェンジアップの握りを学んだ。プライドをかなぐり捨てて持ち球に磨きをかけ、チームの連敗を3で止める快投につなげた。「たかが1勝。他球団の主戦は4勝も5勝もしている。この1勝を“小さな1勝”にしないといけない」。興奮から冷めたエース。逆襲に向け、その目は鋭さを取り戻していた。(大木 穂高)

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