阪神新守護神候補・ケラー、開幕間に合う! 6日来日し10日にも合流 スアレスの穴埋める157キロ右腕

[ 2022年3月8日 05:30 ]

阪神の新外国人カイル・ケラー
Photo By ゲッティ=共同

 阪神は7日、新外国人、カイル・ケラー投手(28=前パイレーツ)、アーロン・ウィルカーソン投手(32=前ドジャース3A)が6日に来日したと発表した。所定の手続き後、最短10日から練習に合流できる見込みとなり、新守護神候補・ケラーの“開幕デビュー”への青写真が仕上がった。矢野燿大監督(53)も10日に投げる姿を直接チェックするのを心待ちにした。

 今季最大の懸念材料の解消への「吉報」が届いた。コロナ下で来日が遅れていたケラー、ウィルカーソンの両新助っ人が6日夜についに入国。隔離期間が昨季よりも短縮されたことで最短で10日からチームに合流できる見込みとなった。

 「現状のルールに即して早めに入国でき、我々としてもまずは一安心している状況。彼らも“来日が待ち遠しい”とずっと言ってくれていましたので。当然、戦力として計算している選手2人。こちらとしては心強い」

 嶌村聡球団本部長が安どの表情を浮かべた。特にケラーは、昨季まで絶対的存在だったスアレスの後釜として期待される新守護神候補。2年連続のセーブ王が退団した大きすぎる穴を埋める新星は、今春キャンプでも出てきておらず、矢野監督の期待も大きい。

 「スアレスが抜けた穴は現状は埋められていないし、埋めてくれるのがケラーであったらと思って、補強させてもらったんで。体の状態も球自体も含めて、見てみたいというのが正直なところ。もちろん開幕に間に合ってくれたらそれは最高」

 キャンプに参加できず、コンディション面は不透明。矢野監督が生チェックする10日に投球練習するかも未定ながら、来日前にもブルペン入りするなど、独自で態勢を整えてきた。矢野監督も、駐米スカウトのアンディ・シーツ氏、ジェフ・ウィリアムス氏らを通じて定期的に映像を確認。嶌村本部長は「投手ですから個人練習が重きになってくる。体のコンディションも現状ではスムーズにいっているということです」と強調した。

 元々米国では日本ほど長期間のキャンプは行わず、選手自身で調整するのが主流。また、長い回を投げる先発より、短い回に全力投球する中継ぎの方が比較的仕上がりが早い。昨年は隔離期間を経て4月20日に練習合流したアルカンタラがわずか4日後の2軍戦に登板している。

 「3・25」ヤクルト戦まであと17日。最速157キロの直球と、変化の大きいカーブで三振を量産する剛腕が、そのマウンドに立つ可能性は十分にある。(山添 晴治)

 【昨年のアルカンタラ経過】

 ▽4月4日 ロハス・ジュニアとともに入国。
 ▽同19日 入団会見。翌20日に2軍合流。
 ▽同24日 Honda鈴鹿とのプロアマ交流戦で来日初登板。先頭から5連打を浴びるなど1回3失点も最速152キロ。
 ▽5月1日 ウエスタン・オリックス戦で初先発し、5回1安打無失点。
 ▽同7日 ウエスタン・ソフトバンク戦で先発し、5回3安打無失点。1軍の試合を見すえて打席も経験。
 ▽5月16日 1軍昇格し巨人戦で初登板初先発。6回5失点も、味方の援護点に守られて初勝利。

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