日本ハム“木田画伯” 「漫画描いてみろよ!」笑顔で声を掛けてくれた水島新司さん、光栄でした

[ 2022年3月8日 05:30 ]

水島新司さんとの2ショットを描いた木田画伯
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 日本ハムの木田優夫2軍監督(53)による今回の「木田画伯の球界絵日記」は、今年1月に他界した偉大な漫画家、水島新司さんについて。野球漫画「ドカベン」「あぶさん」など数々の人気作品は野球界の発展に大きく寄与しました。木田画伯も大きな影響を受けた一人。「ドカベン プロ野球編」に快速球投手の設定で登場させてもらったことは忘れられない思い出です。

 3月に入り、イースタン・リーグも開幕が近づいてきました。今季も多くの人にプロ野球を楽しんでいただきたいと思っていますが、長年、野球界を盛り上げ、多大な貢献をされてきた偉大な漫画家、水島新司先生が1月に亡くなられました。

 僕は子供の頃、野球と漫画が大好きだったので、先生の作品は本当にたくさん読ませていただきました。「男どアホウ甲子園」「ドカベン」「あぶさん」「一球さん」「球道くん」「光の小次郎」…。どれも大好きで、影響を受けた作品ばかりです。「ドカベン プロ野球編」には僕も登場させていただき、しかも「球道くん」の中西球道投手と同じくらい球が速いという設定にしていただいたことに興奮し、感動しました。

 また、先生の代表作の一つ「野球狂の詩」には縁を感じてさえいます。作品に登場する「東京メッツ」というチームの本拠地が、僕の地元でもある東京都国分寺市の「国分寺球場」。それだけで親近感があったのですが「新・野球狂の詩」では何と、メッツが北海道移転して札幌ドームを本拠地にしています。

 そんなこともあり、球場などでお会いした時には、いつも「木田、漫画描いてみろよ!」と笑顔で声を掛けてくださいました。絵を描くことの大変さは知っているつもりなので、そのたびに「無理ですよ」と返事をしていたのですが、光栄で楽しい思い出です。

 この絵日記を書いている時、ファイターズの今成泰章スカウトの訃報が届きました。それこそ「野球狂の詩」に出てきそうな名スカウトでした。僕が一緒に働いた時間は短かったですが、僕にとっては貴重な時間でした。

 水島先生、今成スカウトのご冥福をお祈りいたします。(日本ハム2軍監督)

 ≪中西球道はロッテ入団≫日本ハム・木田2軍監督が現役時代に登場している「ドカベン プロ野球編」は1995年から2000年代にかけてのプロ野球が舞台。「ドカベン」で活躍した選手たちがプロとなって名勝負を繰り広げる。94年ドラフトで明訓からは山田太郎が西武、岩鬼正美がダイエー、殿馬一人がオリックス、里中智がロッテ、微笑三太郎が巨人入り。ライバルたちもそれぞれプロ入りし、「球道くん」の中西球道も99年ドラフトでロッテに入団している。

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2022年3月8日のニュース