やるね!阪神・糸原“健斗” 初実戦で自ら快気祝い弾「名前覚えてもらえるように頑張ります」

[ 2022年2月25日 05:30 ]

練習試合 ( 2022年2月24日    沖縄・宜野座 )

紅白戦の5回、右越え2ランを放ち、笑顔でベンチに戻る阪神・糸原(左から2人目)(撮影・坂田 高浩)
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 自らのバットで快気祝いした。22年の初実戦で迎えた第3打席。5回無死一塁から、阪神・糸原が今季1号をかっ飛ばした。1ボールから小川が投じた内角直球に反応。乾いた打球音を残した大飛球は、右翼席に着弾した。

 「出遅れていたので、自分がどういう反応するかなって、確かめながらやろうと思いました。めちゃくちゃうれしかった。野球ができる喜びというのを感じて今日は楽しんでいこうと思っていた」

 自然と生まれたガッツポーズは、歓喜の象徴だった。キャンプインからわずか3日後の夜に、新型コロナウイルスの陽性が判明。20年9月に続く罹患(りかん)は幸い無症状だったものの、宿舎での隔離生活を余儀なくされた。

 「今できることをやろうと。もう一度自分の打撃を研究して、きょう実戦で試せて良かった。去年の映像だったり、18年とか、ルーキーのときも見た」

 自室では軽いトレーニングに加えて打撃の見直しにも着手した。全試合に出場して自己最高の152安打を記録した18年の打撃映像をチェック。加えて、好打者の動画にも熱視線を送った。所定の自主隔離期間を経てチームに再合流したのが12日。その際には二塁獲りを狙う熊谷から宣戦布告されていた。

 「打倒 糸原健斗です」

 熊谷が一日キャプテンとして着用したTシャツには「健人」と記され、名前を間違えられる“屈辱”も味わった。ただ、そんな後輩のミスも笑い飛ばし、ゲームになれば打球を飛ばす。1本塁打2四球で存在感を発揮した試合後には「(名前を)覚えてもらえるように頑張ります(笑い)」とジョークで切り返した。

 安どの表情を浮かべた矢野監督からは「(今年は)最低3割」と厳命された。「3割と出塁率4割やって、(監督の)胴上げに貢献できるように頑張ります」。健在ぶりを一撃で証明した男の逆襲が始まった。(山本 浩之)

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