エンゼルス・大谷 来年29歳のオフ MLBの常識“30代との長期契約は危険”

[ 2022年2月25日 05:30 ]

エンゼルスの大谷翔平
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 【記者の目】労使が決裂している大リーグで23日(日本時間24日)、機構(MLB)と選手会がフロリダ州ジュピターで3日連続の交渉を行ったが、進展はなかった。MLBは28日(同3月1日)までに合意できなければ、3月31日(同4月1日)の開幕を遅らせて、レギュラーシーズンを短縮する方針を表明。シーズンが15日以上短縮された場合、エンゼルス・大谷翔平投手(27)のフリーエージェント(FA)権取得が1年遅れ、24年オフにずれ込むことになる。

 FAとなる時、29歳と30歳では大きな違いがある。大失敗が、エンゼルスが31歳のプホルスと結んだ10年総額2億5400万ドル(約292億円)の契約。晩年は不良債権化した。どんな優れた選手でも、30代との長期大型契約は危険というのが、MLBの常識となっている。投打二刀流の大谷はただでさえ体への負担が大きく、なおさらだ。19年にトラウトがエ軍と12年4億2650万ドル(約490億円)の契約を結び、米メディアは「次の4億ドルの男は大谷」と騒いでいるが、1年の遅れで実現の可能性は低くなる。

 これまでも労使交渉の影響を受けてきた。大谷はMLBに来れば2億ドル(約230億円)以上の大型契約と言われていた。しかし、挑戦1年前に新たな労使協定が結ばれ、海外選手獲得の契約金制限の対象年齢が23歳未満から25歳未満に引き上げられた。結果、契約金は231万5000ドル(約2億6600万円)に抑えられ、最低年俸からのスタートだった。2年待てば大型契約を得られたが、お金にはこだわらず海を渡った。それだけ一年一年の大事さを分かっているからでもあり、1年遅れの影響は甚大だ。(奥田秀樹通信員)

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