ソフトB・野村大 粘りのタイムリーで代打の切り札に名乗り チャンスこそ「野球を楽しめる」

[ 2022年2月25日 05:30 ]

練習試合   ソフトバンク5-10ロッテ ( 2022年2月24日    宮崎・アイビー )

<練習試合 ソ・ロ>9回、左前適時打を放つ野村大(撮影・岡田 丈靖)
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 新・代打の切り札は俺だ!ソフトバンクの野村大樹内野手(21)が24日、ロッテとの練習試合で9回に代打として登場。左前適時打を放ち、持ち味である勝負強さを発揮した。代打起用が多かった川島(現楽天)、長谷川(現1軍打撃コーチ)が抜け、代打強化は課題のひとつ。藤本博史監督(58)はとっておきの場面の切り札として期待を寄せた。

 野村大は打席を楽しんでいた。9回に井上と川瀬の連打などで無死二、三塁となり、代打で登場。2球で追い込まれたが、カウント1―2からの7球目に食らいつき、左前適時打を放った。

 「外野フライでもと思ったけど、(ヒットを)打たないと1軍に上がれないので、そういう気持ちではダメ。泥臭く、粘れた結果なので良い1打席になった」

 チャンスになるほど燃える性格だ。早実時代から決勝のように観客が多い試合、得点機など注目が集まる場面で力を発揮した。得点圏に走者を置いた打席には「打った時にベンチが沸くイメージをしているし、心の底から野球を楽しめる」と自信があり、おいしい場面を逃さなかった。

 緊張する場面での勝負強さを生かせるのが代打。昨季まで右の代打は川島が1番手だったが、退団して楽天へ移籍した。左の代打の切り札だった長谷川打撃コーチから「執念を持って一球、一球に集中しないと難しい」と助言を受け、「どんな形でもヒットを打たないといけない」と結果にこだわった。

 大量リードを許しながらも野村大が最後に見せ場をつくり、藤本監督は「気持ちが入っている。粘って、粘って、何とか1軍に入ってやろうという気持ちが伝わってくる。結果を出せるから(相手投手が)右、左、関係なく使えます」と新しい切り札候補として挙げた。

 紅白戦を含む今季実戦は15打数6安打、打率・400と好調。藤本監督は「あの若さで代打だけかよ、と言われるかも分からないけど、野球は代打からレギュラーを獲るんですから」と三塁の定位置争いに加わることも期待した。「1打席しかないので懸ける思いは強い。野球人生で今が一番集中している」と野村大。1打席勝負で結果を出し続け、レギュラーへの足掛かりをつかむ。(福井 亮太)

 ◇野村 大樹(のむら・だいじゅ)2000年(平12)9月10日生まれ、兵庫県出身の21歳。小1から野球を始め、同志社中時代は「大阪福島リトルシニア」に所属し、U―15日本代表にも選ばれた。早実では1年夏からレギュラーで高校通算68本塁打。18年ドラフト3位でソフトバンク入団。19年に1軍初出場初安打し昨季は初打点を記録。1メートル71、83キロ。右投げ右打ち。

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