超異例!ビッグボスが実現させた 日本ハム・清宮 中日・立浪監督から打撃指導 

[ 2022年2月17日 05:30 ]

練習試合   日本ハム4―7中日 ( 2022年2月16日    北谷 )

清宮(中)にアドバイスする中日・立浪監督(左)(右は新庄監督)
Photo By スポニチ

 日本ハムの清宮幸太郎内野手(22)が16日、沖縄・北谷で行われた中日との練習試合に「1番・左翼」で出場。5回に痛烈な一塁強襲安打を放った。試合前には新庄剛志監督(50)の依頼で通算2480安打を誇る敵将・立浪和義監督(52)の打撃指導が実現。昨季は4年目で初めて1軍出場がなかった未完の大器が、ビッグボスが実現させた超異例の「立浪塾」で覚醒へのきっかけをつかんだ。

 異例の光景だった。試合前のビジター練習中にホームチームの敵将・立浪監督が登場。新庄監督とともに打撃練習を行う清宮を見守った。終了後は立浪監督がバットを手に熱血指導を開始。両軍監督による「清宮覚醒講座」は約5分間も続いた。

 清宮を飛躍させたい。思いが行動につながる。「ほとんどしゃべったことがない」という新庄監督の突然の依頼を立浪監督が快諾したことで実現した貴重な時間。右打者だった新庄監督は気になっていたタイミングの取り方について左の巧打者だった敵将に質問。その上で清宮を指導し「右足に一回体重を乗せて、左足で待つ、みたいな。突っ込まないようにいってほしい」と説明した。立浪監督は始動で左肩が下がる癖を指摘し「こういう(すくい上げる)スイングが主流になっている。レベル(スイング)が理想」と助言した。

 新庄監督は「初めての試合なのでたくさんの打席を」との理由で清宮を1番起用。敵将への感謝の一打は2打席凡退で迎えた5回だ。佐藤の直球を鋭いスイングで引っ張って一塁強襲安打。初回も左腕・小笠原のスライダーに中飛に倒れたが、体の突っ込みを抑えて鋭い当たりを放っていた。試合は打撃戦の末に敗れたが「一打席一打席、感覚をすり合わせることができている。次につなげたい」と好感触を口にした。

 早実時代は高校最多とされる通算111本塁打も、プロでは4年間で21本塁打。このオフはソフトバンク・柳田の自主トレに参加した。実は立浪監督が臨時コーチで中日に同行していた昨春も指導を受けた清宮。日本を代表する長距離砲となれる素質はあるだけに、誰もが期待を寄せる。

 「アピールする立場。一打席一打席無駄にせず、全打席ヒットを打つつもりでやっていきます」と清宮。受けた恩を胸に刻み、あとは結果を残すだけだ。(東尾 洋樹)

 《育成新人速水 2安打1打点》育成新人の速水(BC群馬)が「2番・DH」で出場し3回に左前打を放つと5回2死二塁では中前適時打=写真。「(3回は)1軍経験豊富な投手(小笠原)の球を打ててよかった」と胸を張った妻子ある24歳は「(家族にいい報告が)できそうです」と笑った。また同じく新人で「4番・三塁」に抜てきされた有薗(千葉学芸)も2回の初打席で左前に初安打を放った。

続きを表示

2022年2月17日のニュース