ソフトB パ・リーグ連覇消滅も来季へ光 リチャード“先輩・東浜援護”先制V二塁打で連勝導いた

[ 2021年10月13日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5ー0日本ハム ( 2021年10月12日    札幌D )

<日・ソ24>2回1死二、三塁、先制の2点適時二塁打を放つソフトバンク・リチャード(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

 快勝にも笑顔は少ない。首位・オリックスが引き分けたため、ソフトバンクのリーグ連覇が消滅。ただ、来季へ光は見えた。22歳のリチャードが2回1死二、三塁のチャンスで先制二塁打。「晃(中村)さんがバントをした時から、集中力を高めた。いい集中でうまく反応できた。先輩方がつくったチャンスを生かすことができた」とコメントした。

 先頭・デスパイネの左前打、栗原の四球で無死一、二塁とし、中村晃が送りバントを決めた。ベンチの“任せた”という期待にリチャードが応えた。相手先発・河野のカーブを振り抜き、打球は三塁線を破った。沖縄尚学の先輩である東浜を援護した一打を、工藤監督は「巨(東浜)も大胆にいけたと思う」と称えた。

 貧打に苦しみ、なかなか波に乗れないシーズンだった。打線は5月上旬からグラシアルが離脱したまま復帰できず、迫力不足が続いた。昨季の盗塁王・周東も離脱し、昨季の得点パターンは再現できなかった。新戦力、特に長距離砲の台頭が待たれた中、リチャードが後半戦から頭角を現した。指揮官は「しっかり捉えてね」と2回の先制打を称えた。

 残り9試合で3位の楽天と5ゲーム差。逆転でのCS進出は難しい状況だが、工藤監督は「必ず最後はいい形で終われるように」と語った。連覇は消えたが、このままでは終われない。4年連続日本一の意地を最後まで見せつける。(井上 満夫)

続きを表示

2021年10月13日のニュース